6月1日に岸田首相が表明した「子ども誰でも通園制度」。もはや“政府の少子化対策はズレてる”と言わせるためのネタかと思われるほど、突っ込みどころ満載です。コメント欄には現役保育士から子育て中の保護者から「今保育園にそんな余裕はない。まず保育士の待遇改善から」「家庭での子育てを肯定するような施策でないと」と、的確な指摘がされていますので、現場の声をよく聴くとよいでしょう。

 

さて、そうは言ってもいそくみさんも、2-3月の議会で「一時保育、一時預かりの充実を」と言っていたよね?と記憶にある方もいると思います。

自分が言っていたのは、保護者の体調不良&通院、別のお子さんの学校行事、保育園に入るほどの頻度ではないアルバイトや通学(資格取得など)、就活など「理由がある一時預かり」のことでしたが、区の担当所管は一時預かりの必要性は認めてくれたものの、

「保護者のレスパイト(息抜き、もとは介護業界の用語)やリフレッシュのため預かる。それがネグレクトや虐待防止にもつながる」

と、理由が微妙にズレていたことを記憶しています。当時から政府のテコ入れが入っていたと思われる。

親が遊びに行くために子どもを預かる余裕は、まだ今の保育園にはありません。もし遊びに行くのに預かるのであれば2000-3000円/時 くらいの高めの金額設定にし、やむない事情で預ける場合とは差をつけるべきでしょう。

 

少し前、シングルマザーが彼氏との逢瀬の時間に幼児2人を車に置いておいて、熱中症で死亡してしまった事件がありました。私たちの世代は「シンママであっても子育て中は“女”を封印」という考え方が主流なので、たまにある、大人都合で子どもが犠牲となる事件は許せないほうだが、政府の方針だと今後は「彼氏(夫)とデートや旅行の時は、お子さんを預かります(それで次の子どもが出来れば尚可)」「子どもを望まなくても、育てる気がなくても出来たら取りあえず産んでください。内密出産を紹介し施設で育てます」となるのだろうか。

「自分で育てる気がないなら産むべきでない」と、自分は考えています。

「将来の労働力確保」という国策のもとに、家庭のあり方や子どもの幸せが軽視されているような気がしてなりません。