説明を聞いてから一度20mほど高架上に上がり、ジャンクションが完成したら上部、という位置から景色を眺め、そこから立抗を横長の籠のような形状のエレベータで降ります。トータル60m下がったことになる。

そこからすぐトンネルに入ります。シールドマシンで円形に開けられ、壁はコンクリートパーツできれいに土留めがしてあり、空調が効いていて快適です。円の中央が仕切られ道路になる造りで、下半分の空間は物品輸送などに使っていると解説がありました。

案内人の解説は被ったヘルメットに音声で入ってくるので、周囲の音に遮られずよく聴こえます。工事現場に必須のグッズでしょう。

トンネル内部には見学者用にパネル展示が、そして女性作業員専用の臨時トイレも。ここが地下の工事現場であることを忘れそうです。

 

トンネルに入ったらそれほど長距離は歩かず、

「このあたりで写真撮影などどうぞ」と指示される。親御さんがスマホを構え、小学生の子たちがポーズをとっています。中に、スラックスが私服であることで見分けないと従業員と間違えそうなほどヘルメットが似合うパパさんもいて、子ども達に解説している。

もしかして?工事関係者が休日に、自分の現場を見せに連れてきたのだろうか。

自分も中学生の時、父親の仕事関係先への家族旅行・・・山口県のパラボラアンテナを見に連れていかれたことを思い出しました。弟と鉄塔を上ったものです。

あの子たちが18歳をすぎ、免許を取ることにはこのトンネルは開通しているだろうか?

最高の技術と材料、頭脳を使って作っている外環トンネル。

♪風の中のすばる~砂の中の銀河~ by「地上の星」中島みゆき

 

良きにつけ悪しきにつけ、外環道は反対し抗議してきた住民のものではなく、工事現場のまぶしい電灯に照らされ手をつないで歩くあの子たちの未来のものなのだと、思わずにはいられないひとときでした。