コロナ禍の中、世田谷美術館 渾身のプロデュースともいえる「アイノとアルヴァ 二人のアアルト展」に行ってきました。アルヴァ・アアルトはフィンランドのモダニズム建築の巨匠として有名ですが、今回はその妻 アイノにもスポットを当てた、本邦初要素いっぱいの展示ということ。建築科卒のママ友たちもお誘いして10時枠の予約でGO!

家具、インテリアが有名なせいか、入館者は建築学生らしき人も含み女性が多い。入口では同じ海岸を背景にアイノとアルヴァそれぞれの写真が掲示され、互いの写真を撮り合ったのだとわかる。二人でスマホをかざして自撮りするカップルと時代が違います。

アイノがアルヴァの事務所スタッフに入ったのがきっかけで二人は結婚、アイノが4歳年上だそう。ニヒルなイケメンのアルヴァに、丸顔で朗らかな感じのアイノはその後の作風にも影響を与えたのではないかと勝手に思う。二人の子にも恵まれた家庭生活のフィルムや写真が豊富に展示され、実生活の充実があったからこそ、機能性と温かみに溢れた作品が生まれたのだと感じられる展示構成だ。二人の住居は木材を多用し、家の中も緑が豊富。曲げ木を特徴とする家具類は、現代も同じデザインで作られている。

美術館としてのチャレンジは、いそくみが以前議会で要望したとおり、撮影可スペースを増やしたこと。AR(拡張現実)を取り入れ、その場で自分のスマホでQRコードを読み取り、展示に関連する3D画像や動画を観られるようにしてあることでしょう。

 

「みられる」だともっといいね。

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外の景色と溶け合い圧巻。

作品群とともに家族史、夫妻の活動ぶりが描かれる。アイノが顔を拭いてやっていた幼子が、両親についてのインタビューに応じる高齢者となって動画に現れると展示の終盤、最後はアイノの死で終わる。享年54歳。

アルヴァはその後建築家の女性と再婚したというが、最初の妻の偉業が記録され、公表されるのは後の夫人の理解があってこそだとも感じました。

 

ステイホームで家庭不和だ、コロナ離婚だと頭に来ている方々、ちょっと時間を作って来てみてはいかがでしょう。