10月に発生した、調布市つつじヶ丘の地表面陥没事故は、外環道シールドトンネルの上部であるために外環道計画地沿線全体の住民の注目の的となっています。

気になる方は、区役所に聞くより何よりNEXCO東日本のプレスリリースページを見るのが早くて正確。これによれば、最初の陥没後にレーダーなどで調査したらあと2つ、範囲数十mにわたる空洞が見つかっています。

https://www.e-nexco.co.jp/cms_assets/emergency/2020/11/22/fe4391002ae1d64c520d18a1485d8706a8f4a8f5.pdf

位置からすると外環工事と関係ありそう、とはいえ2線あるうち片側(南行)にしか空洞が発生していない。関連性については土木専門の大学教授などで組織する事故調査委員会が精査しているところでしょう。

我が家のトンネル地上部なので、報道があってからしばらくはご近所の挨拶は「ここは大丈夫かしらね?」でした。この付近では、トンネル工事に気づかなかったくらい静かに通り過ぎてしまったのですが。

世田谷区の下をトンネル工事が通過したのは約1年前、今のところ陥没や家屋損傷はありません。地表面沈下の調査方法は

①路面空洞調査:レーダー探査車走行にて1m幅程度で調査。車が走れる範囲しか調査できない。

②音響トモグラフィ:ボーリング孔を掘って、その深さ×数百m範囲で探査する。家屋の下なども探査できるが、孔を開けなければならないのが難点。

③GNSS測量:人工衛星による)人工衛星からの信号を用いて位置を決定する衛星測位システムを利用した測量。固定観測点の傾向を確認することができる。

地表面沈下とは差分なので、観測点を最初から設定していないと意味がない…ということは公共交通委員会で指摘させていただきました。(最低数は設置してあり、事故を受けて今後増やすらしい)

詳しくはこちらに記載があります。(NEXCO東日本、有識者会議資料)

https://www.e-nexco.co.jp/assets/pdf/company/info_public/other/gaikan_tunnel/2nd/event.pdf

世田谷区は今のところ目立った変動がないので、①と③の併用で調査出来ると思いますが…不安を払拭するためと、ボーリング孔をむやみに開けての調査は別の弊害を誘発するのでは個人的には思っています。