来週31日に迫った自分の区政報告会の資料作りと、外環工事の陥没事故に追われてブログがお留守になっていてすみません。

 

一休み話題。長年探していたサフィレットを入手しました。正確にはルースを選んでペンダントに作ってもらったもの。

19世紀から20世紀初頭までチェコのヤブロネッツ地方で作られていたという装飾ガラスで、青色でココアブラウンに光る偏光ガラス。製法が門外不出で製造していた一族が絶えたため現代では作れない(記録って大事)といういわくつき、ヒ素や金が入っているとも言われちょっとした半貴石くらいのお値段。アンティークでは真鍮のボタンやバックルの飾りになっていることも多く、希少ゆえ現代ではペンダントや指輪にリメイクされている。

天然石に比べると照りや輝きが少なく、昔のガラスだなとも思うが、控えめで日本人好みに思えます。(右はアンティークのアクアマリン。白熱照明なので色が良く出ません)

濃い色の下地だとココアピンク色に

 

これと似ている扱いで、ウランガラスというのもある。その名の通り微量のウランが入っていて蛍光緑色、19世紀はじめ~1940年代まで欧米で多く製造され、サフィレットと比べると器、花瓶など大物が多い。ブラックライトで照らすと蛍光を発するそうだが、19世紀にブラックライトがあったのか?と突っ込みたくなる。ウランが原子力に使われるようになり姿を消したようですが、いずれウランガラス製の灰皿は二重の意味で骨董価値が出るでしょう。

 

話を戻して、サフィレットは1950年代にドイツでサフィリーンという名でリメイク品が製造されている。元祖に比べるとより現代的で、色や光り方がシャープな感じがします。これも今ではそこそこ価値が出ている。

さて、サフィレットは本当に再現できないのか?京セラあたりが総力を結集すれば区別がつかないくらいのレベルが出来るのだろうと思いますが、大量生産できるようになり100円ショップのビーズ売場に並ぶようになっては価値がない。“100年前に製造した一族が絶えたためもう作れない”レジェンドを守るためにあえて作らないか、そう多くの人が欲しがるものでもないので開発と生産のコストが見合わないのだろうと、個人的には考えています。