感染率が高い地域を中心に、休校延長の流れとなりそうです。世田谷区内でも教育に関心が高い保護者から「9月入学にしては?…」という声が聞かれるようになりました。

息子の周囲でも他校(私立進学校系)から、「9月入学にしよう」賛同の電子署名が回って来た~、なんて話が。国会でも、来年度見込みで9月入学が検討されるようです。

いそだ母子で話をしたところ(父は相変わらず出社)、

「将来的には検討の価値はあるが、今じゃないだろ」

という意見で一致。

こういう機会でもなければずっと変わらない、とも言われています。実家の母はこの意見。が、今政府がやるべき第一位はコロナの収束。学習面では、むしろこれを奇貨として、今後災害や疫病が蔓延しようともいつでも切り替えられるよう、インターネット授業の整備をしていただきたい。兄弟の多い家庭でも同時に双方向授業を受けられるように、生徒1人にレンタル1000円くらいでiPadが支給できるよう、自治体は予算を組みメーカーも痛み分けを。

義務教育が9月入学とするなら大学まで響いて来るし、国家試験の時期への影響もある。

私案だが、9月入学と同時に企業は新卒定期採用をやめるべきだ。これだけ労働力確保が難しいのに、「新卒がいい、過ぎても28歳まで」「女子も歓迎だが独身・20代で」などといまだに“結婚できない男”のようなことを言っている企業の意識も欧米並みに変えないといけない。

9月入学のメリットとして、海外に合わせ留学しやすくするというのがあるが、今の日本の学生の語学力でどれだけが即時海外の大学授業を受けられるだろう?日本で卒業して、海外での入学前に現地の語学スクールで鍛え込んでトントンではないのか?これは留学経験者に実態を聞いてみる必要がありますね。

さらに、切り替え時に半年遅れるなら「半年繰り上がりたい」生徒もいるだろう。息子の話を聞いて不思議だったのは、名だたる進学校の生徒がなぜ9月入学に賛同するのか?中学入学と同時に東大を目指す彼らは塾へ行っているし、先日聞いたら塾の上級クラスは中3で高2の内容をやっているという。いっそ高1で大学受験しちゃったら?いつまでも日本的にみんな横並びではなく、9月入学とするなら、飛び級も同時に考えてはどうかと思います。ちなみにアメリカの学校制度は、日本で言うと幼稚園年長の9月に小学校入学になるので、今の日本の計画では丸々一年遅れることになる。国際化に逆行するのでは…

 

息子の案では、「移行期間だけでも、4月入学と9月入学と2期生にすれば家庭事情や留学、帰国生にも柔軟に対応できるのでは」と(本人も半年遅れるのはカンベン、というクチ)。悪くない。

コロナ禍による休校なし崩し的に9月入学を論議するより、まず教育者と現役学生に幅広く意見を聴取してほしい。

それよりコロナの収束が先だけれど。