ダークジャケットに明るい色のシャツを合わせようと、オレンジのシャツを出してきたら、比翼仕立てのボタンかくしの生地が、ボタンに沿って- - -と切れていました。これはもうさよならだ。

生地がしっかりしててもデザインが流行遅れになり捨てざるをえない服が大半なので、生地が切れるまで着たなんてよくもったものです。丈、ウエストの絞り具合、襟の大きさに至るまで好みに合い、ボリウレタン入りでアイロンがほぼ要らないのもよかった。SANYOのフラジールの製品。



これを買ったのは、表参道の伊藤病院を裏手にちょっと入ったところ。隣りが雅子妃で一躍有名になった、お家騒動前の君島一郎ブティックだったから、かれこれ20年前ということでしょう。

向かい側の半地下に、すかいらーくの運営だという高級フレンチレストランがあった。企業が名前を隠して違う業態に乗り出す(そういうのなんて言うんだっけ?調べなきゃ)のが流行した時代でもありました。



当時の自分が衝動買いできるのだから1万円の半額セールだったと思う。今はなんの飾りもない会社用ブラウスも定価15000円~だが、あの頃はもっと安くても仕立てがよくて、服が長持ちする。色違いで金茶と白とこのダークオレンジがあり、金茶と迷ったあげくオレンジ購入。バブル期が終わるとアースカラーが流行して(金茶にしておけばよかった)と思ったこともありました。

政治の世界に入ると選挙(応援含む)に合わせる必要もあり原色が必要に。さらに2013年ごろダークオレンジが流行色となり(ブティックに言わせれば、日本人で着こなせる人が少なく意外と売れなかったとか)、このシャツは“もう捨てよう”と思う時期がなかった。



濃いオレンジのブラウスはその後2枚買ったが、年とるごとに天然繊維志向になり、やわらかいデザインに手が伸びます。シャツは最近白ばかり。



伊藤病院の裏も独身時代は合コンで行ったり、まい泉のカツサンドを買いに行ったりする気分が上がる場所だったが、検査に引っかかって伊藤病院そのものに行ったのを最後に、足を運んでないかなあ。



今、経営分析の公式を憶えるのには難儀するが、服を買った時のことやその周辺のこと、時代については不思議なほどよく憶えている。服の調達は20代OLには一大事でしたからね・・・