写真は今世紀に入ってすぐくらいに買ったフィリップ・スタルクのビジネスバッグ。建築やデザイン系だと憶えておられる方もいるでしょうか。隣りの黄色のスタンド照明は、それより数年後にヤマギワ照明スクールの修了記念品だった、やはりスタルクの“ミス・シッシー”。建築家ブームでドラマではキムタクも建築家を演じたりして、キムタクとは真逆の、恰幅のよいスタルクの手がけるグッズもよく出ていました。


当時異動したばかりの営業部門で、使っていた革のビジネスバッグの端ステッチがほつれているのを部長が見とがめて

「よくそんなバッグを持って外に出ているね」

的なことをおっしゃったので、早々に新宿高島屋に飛び込んで買ったのがこのスタルク。今考えればよくそんなところまで目がいくな~使い込んだ味があっていいじゃんくらいにスルーするが、部長に声かけられた最初の言葉らしい言葉がそれだったので、慌てて買い替えたのです。嗚呼哀しきサラリーマン。


布製で軽く肩にもかけられ、自立でき、A4が入って中でたわまず、収納場所がたくさんあり・・・といそくみが仕事バッグに求める条件を揃えた優秀バッグでしたが、底の継ぎ目の布が数センチ切れてきて、買い換えた理由が理由だっただけに、押し入れに引退させてしまいました。


それが7、8年を経た今、戸別訪問バッグとして再び活用しはじめています。横長のビジネスバッグではおおぶりすぎるし、A4書類や政策チラシが中でたわまない硬さがありつつ軽い方がよいし・・・と考えたらこれがちょうどよいのです。政治家は営業マンと違って、多少擦り切れたバッグのほうが好感度高いしね。(高級ブランドバッグはむしろNG


「あ、それスタルクだね。懐かしい」と言ってくれる住民(おそらく建築・デザイン系男性)に出会えるまで、200軒でも300軒でも訪問いたしますよ。