すっきり洗練されて見えるのは「学費値上げ反対!!」などのタテ看板がないから?
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長いこと国交省に「地表への影響」を追及してきた、外環トンネル合流部の工法(世田谷だと小田急線を挟んで成城3,4丁目が該当)。今回、NATM+パイプルーフ工法から設計を変更するという発表を受け、トンネル工学の専門家にお会いしてヒアリングしました。
社会環境工学科の小泉淳教授は、昔ながらの、理工のシンボル51号館。文学部と違い20名ほどの学生が座れる広い研究室におられました。開口一番におっしゃったのは
「この外環トンネルは、住宅地の下を通るのが珍しいだけでなく、シアトルの州道99号線に次ぐ世界第二の巨大トンネルになる。また、上から掘らず(非開削で)ジャンクションやインターチェンジを作るのは、このような地形(地盤)では、世界で初めてのことになります」
「NATM工法では圧力に耐えられないということは、かなり前から学識関係者らから指摘していたこと」
先進的な例であり、専門家の指摘が反映され設計変更から公表されるまでずいぶん時間がかかるということですね。
Q)回直径30mほどのコンクリ構造物が地下に造られ、さらに止水措置もとるという。トンネル内部はよいが、逃げ場を失った地下水が地表に溢れることはないのか
→地下水の流れについては、トンネル壁でせき止めないよう、別途、その分野の学識経験者が検討していると聞いている。
Q)地表面沈下については、傾斜角の変動を恒常的に計測するか?
→少なくとも工事中はその影響をきちんと計測するはずだし、結果は公表されると思う(→説明会で要確認ですね)
Q)東京オリンピックには役立つか?
→オリンピック期間に、現在都心を通過している運搬車両を迂回させ、都内の混雑緩和するという意味では役立つ。
→都内に入る必要がない交通を誘導する環状線の整備は、諸外国に比べ元々日本は非常に遅れているのです。
費用からいっても、オリンピックのためというより、長期的な利便性をを見込んでの道路と考えるべきですね。でも何らかの”区切り”がないといつまでも計画→反対→計画変更→反対・・・でらちが明かないから目標として設定してあるのでしょう。
計画が立ち上がったのが昭和40年、前回の東京オリンピックの直後だったはずです。
(続く)