「ホワイトデーはスィーツじゃなくても、シャネルのバッグでもいいなー」

という妻のつぶやきにおそれをなしたか、前日に「ちょっと早いけど」と夫が買ってきたのはピエール・エルメのマカロンでした。これは食べたことのない高級品です。


図工のためにとっておきたいような包装のふたを開けてみると、透明セルロイドの中蓋に守られ色とりどりのマカロンがお行儀よく並んでいます。昔、マカロン(マコロン)といえば表面がひびわれ、アーモンド粉たっぷりのかりかりのクッキーでした。軟弱になり、味も多種類になっているという点でマカロンと八つ橋は同じ進化を遂げている、スイーツ界の万能細胞(←現在禁句)か。





新型マカロンに目がない息子と一緒に、まず今夜は濃いピンク色のをとる。中がくしゅんとやわらかで、ほんのりと嫌味でないバラの香り。“アンフィニマンローズ”とお品書きに書いてある。

「うーん、おいしい。ローズってなんのこと?」

「バラ。お花のバラよ」(やはり英語やらせるべきか・・・)

「バラかぁ。今日は晩ごはんもバラのメニューで、バラがいっぱいだね!」


そう、今晩は知る人ぞ知るB-1グルメの「十和田 バラ焼き」~生協の袋詰め味付け肉で、玉ねぎと炒めてメインメニュー~だったのです。おあとがよろしいようで。