世田谷線の車窓より
小田急線は知的障がい者の人が多い、と千葉出身の夫が言う。
自分は生まれてこの方小田急線ユーザーなので、他の路線に比べて多いのか、それは沿線に梅ヶ丘病院や養護学校があるせいなのかよくわからない。
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先日宮田道場の帰り、息子はいつものように世田谷線のいちばん前に乗って景色を眺めていました。ここは鉄道オタクの人には特等席の場所です。
ある駅から、小学校5年生くらいか、ダウン症とおぼしき少年が乗ってきました。
彼も一番前に突進してきて、うちの息子が陣取っているのを見て激しく体を揺らして”抗議”し始めました。
息子は気づいて、堅い顔をしていながら、動こうとしません。
私が見かねて
「あのお兄ちゃん、そこに立ちたいみたいだからゆずってあげようか?」
とうながしたら、しぶしぶ「はいどうぞ」しました。
少年はパチパチ手をたたいて喜び、2駅ぶん景色を楽しんで、すうーっと降りて行きました。
あとから、息子が不満げに
「どうして僕が(上級生に見える、後から来た)あの子にゆずらなきゃいけなかったのかわからない」
「ああいうお兄ちゃんは『ここ、いいですか?』とかうまく言えないからね。
手をパチパチしてたのも『ありがとう』の意味だったんだよ」
「それくらいぼくにもわかったけどさー」
親の本音を言えば、体の大きい相手に手を出されたくなかったので「譲れ」と言った。
息子は、知的障がい者だからゆずってあげるというのはフェアじゃないと言いたいようだ。
息子にも一理ある。
まだ知的障がい者という存在をきちんと教えていないが、そういう子が近づいてきても顔色を変えて逃げるようなことはしない。
子供は子供なりに、関わり方を模索し始めているようでした。
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9日午前はサッカーの交流試合(明正サラマンドラ 対 トゥッカーノ戦 ←日本のチームなのか?)
その後実家の親に同行して東京を離れますので、2日ほどブログお休みいたします。