みなさま、お久しぶりです!
地震は大丈夫でしたでしょうか?
僕は東京でしたが、いやはやモノが飛び交ってて大変怖かったです。
古い建物なので、このまま死ぬのでは!?
とか本気で心配になりました(´・ω・`)
東北在住の方は本当に大変でしたね。。
ご無事と一刻も早い復興をお祈りします!!
今回は固定してあった壁ごとごっそりとれました。。
家具の固定はしっかりとしましょう。。
今回は災害編!
「災害時のインスリン」がテーマです。
これからするお話は、
もし病院もなにもかもが機能しなくなり、
インスリンが手に入らなかったとき、
どうやって生き残るか!?(おおげさ)
という話です。
(非常にまれなケースについてですので、話半分に聞いてください。
また、万人に共通する医療は存在しないので、例外が多々あります。
可能な限り災害時はかかりつけ医に連絡を取っていいつけを守ってください)
ここで、古い糖尿病の分類を改めて示します。
1.IDDM(インスリン依存性糖尿病)
2.NIDDM(インスリン非依存性糖尿病)
みなさんすでにご存じだと思うのですが、
端的に申しますと、、
IDDM=インスリンを注射しないと生命に危険が及ぶ
NIDDM=インスリンを注射しなくても、(血糖値は上がるが)命には別状がない
というものです。
(IDDMのみにおこる問題あるので、改めて書きました)
基本的には血糖値が300~500程度まで上昇しても命に別条はありません。
ではどういうときに危険なのか?
それは、高血糖に
脱水とケトン体の過剰蓄積(ケトーシス)が
合併した場合です。
1.「脱水」について
血糖値が少々高くなっても、十分な水分と塩分が摂取できれば、
尿中に糖が排泄されるため、そこまで高血糖になることはありません。
IDDMとNIDDMに共通する危険は「脱水」です。
高血糖→多尿になります。
しかし、水分・塩分摂取が不足していると、脱水になります。
脱水になると尿中に糖を排泄できないため、
血糖値が500以上まで上昇します。
さすがに500以上の血糖値は血漿浸透圧に問題がおこるために命の危険が生じます。
脱水を回避するためには水分と塩分です。
塩分(NaCl)は水1リットルに対して9g補うと過不足のない状態になります。
塩分を摂りすぎた場合は、喉が渇くので、水が飲みたくなるので安心です。
しっかり塩分は摂りましょう。
一方、塩分が不十分で水分を摂りすぎると
「低ナトリウム血症」になり危険です。
梅干し、醤油、味噌。なんでもいいので、
スプーン1杯程度をこまめに舐めてください。
2.「ケトーシス(ケトアシドーシス)」について
これは基本的にIDDMのみで起こりうる病態です。
(もちろん例外はあります)
ケトン体はインスリンの作用不足により、脂肪が燃焼することで生じます。
(IDDM発症時に痩せるのは、脂肪が過剰燃焼するためです)
ケトン体は尿中に排泄されるので、この点でも水分・塩分補給は大事です。
ところで、インスリンの作用は大きく2つにわかれます。
[インスリンの作用]
①血糖値を下げる
②脂肪の燃焼を止めて、脂肪を蓄える
インスリンは平素、①の血糖値を下げる効果だけが注目されていますが、
生命維持のためには②の脂肪の燃焼を止める、役割が重要です。
①血糖値を下げるために必要なインスリン量に比べて、
②脂肪の燃焼を止めるためのインスリン量は少量で十分です。
NIDDMでは、通常血糖値は上がってしまっても、
脂肪の燃焼を止めるのに必要な程度のインスリンはでています。
ところが、IDDMではインスリンを全く打たないと、
脂肪が過剰燃焼し、ケトン体が過剰蓄積して、
ケトアシドーシスを起こし、命を脅かします。
災害時どうしてもインスリンがゲットできないときの対処法を提案します。
(かかりつけ医の指示が1番ですよ!)
…医療機関と連絡がとれない場合は
http://twitter.com/#!/replicateislets に書き込んでください。
僕のツイッターアカウントです。生きてれば返信いたします!
災害時にインスリンの残量が少ないときの対処法
A.持効型インスリン(ランタスやレベミル)が残っている場合。
これをお持ちの場合はラッキーです。
原則いつもと同じ量を打ちましょう。
脂肪の過剰燃焼を安定して抑えてくれます。
ただし、投与量を節約しすぎると十分な効果が発揮されない可能性もあります。
最低でも6~8単位程度は打つようにしてください。
ストレスやケガで血糖値は高めになると思いますが、
脂肪の過剰燃焼はこれらのインスリンを打つことでとめることができます。
B.超速効型インスリン(ノボラピッド、ヒューマログ、アピドラ)が残っている場合。
(あるいは速効型インスリン(ノボリンR、ヒューマリンR、ペンフィルRなど)
…画像は最後に載せます。
これらのインスリンしか持ってない場合は、ちょっと厄介です。
(持効型インスリンを打っていれば大丈夫ですよ)
通常これらのインスリンは食事前だけ打っていると思います。
脂肪の過剰燃焼を抑制するためには、
これらのインスリンは食事をしていなくても打つ必要があります。
(IDDMに限る!!)
打ち方は人により異なりますが、、
もしも災害時これらのインスリンしか持っていない場合は、
2~5単位を4~6時間おきに打ってください!
もちろん低血糖になっては大変なので、
最初は少なめに打ってください。
血糖値が300超えのときに2単位くらい打っても低血糖にならないのは、
IDDMのみなさんならよくご存じだと思います。
食事が摂れていないからといってインスリンを全部打たないのは、
ケトアシドーシスの誘因になるため非常に危険です。
C.混合型インスリンが残っている場合
(ラベルに「ミックス」ってかいてあるインスリンです)
通常若いIDDMの治療では使わないのですが、
念のために載せておきます。
打ち方は非常に迷いますが、
朝4単位+夕4単位くらいでしょうか??
この量なら、打っても低血糖を起こさずに、
脂肪の過剰燃焼を抑制できると思います。。
ちょっと自信ありませんが。。
下にインスリンの写真を載せておきます。
左から順に
ノボラピッド(=超速効型)
ノボラピッド70ミックス
ノボラピッド50ミックス
ノボラピッド30ミックス
レベミル(=持効型)
ヒューマログ(=超速効型)
ヒューマログミックス25
ヒューマログミックス50
ランタス(=持効型)
アピドラ(=超速効型)
…RやNがなくてごめんなさい。
この記事が活躍しないことを祈ります。