運動はからだにいいです。
ちょっと考えただけで、3つくらいいいことがあります。
①カロリーを消費する
②筋力がついて太りにくい体になる
③精神的なストレスが発散されて心も健康になる
ただ、インスリンやSU薬で治療していて、
熱心に運動に取り組んでいる人ほど
運動による血糖変動が大きくなります。
有酸素運動をするとインスリンの効きがよくなり、 また、
運動はインスリンと無関係に血糖値を下げるため、
低血糖が起こりやすくなります。
このように有酸素運動は血糖値を下げる効果があります。
逆に激しい運動は血糖値を上げる場合があります。
これは後で書きます。
では有酸素運動をすると、
どのくらいインスリンを節約できるのでしょうか?
運動前の食事のインスリン量を的確に減らすことで、
運動中の低血糖を予防しましょう!
今日は1型糖尿病の方を対象にした研究で、
「運動によってインスリンはどれくらい節約できるのか?」
というのを紹介します。
→http://care.diabetesjournals.org/content/24/4/625.full
食事90分後に運動をはじめて
どのくらいインスリンを少なく打つのがよいか?を検討しています。
被験者の運動の強さは最大酸素消費量(%VO2 max)で3段階にわけました。
簡単に結果をまとめると
散歩くらいの運動 : %VO2 max = 25
30分間 → インスリン25% 減量可
60分間 → インスリン50% 減量可
汗をかくそれなりの運動 : %VO2 max = 50
30分間 → インスリン50% 減量可
60分間 → インスリン75% 減量可
かなりきつい運動 : %VO2 max =75
30分間 → インスリン75% 減量可
運動による血糖降下の度合いは、かなり個人差があるように思います。
人によっては運動をすると血糖値が上がる人もいます。
運動をして血糖値があがるのは、運動により
アドレナリンなどの血糖値があがるホルモンが分泌されるためです。
一般的に筋トレなどの激しい運動は血糖値は上がることが多いとされます。
結局、運動によって血糖値は上がるの?下がるの?と聞かれると難しいです。
なぜかというと人によって違うからです。
ただ、同じ人が同じ運動をするときは、運動後だいたい同じような血糖変動をします。
インスリンは脂肪をためるホルモンなので、
通常の2型糖尿病の人や健康な人では、
食後のインスリンを節約することにより、
太りにくくなるという利点があります。
まとめ
低血糖を心配せずに運動するためのポイント
①運動前のインスリンは減らしておいて、運動後に高ければ追加で打つ。
②低血糖になってもあせらないよう、ブドウ糖や缶コーヒーを手元においておく。
③運動前に少しだけビスケットなどを摂っておく。
他に工夫されている方がいれば、ゼヒ教えてください☆
今回はイラストなし(‐^▽^‐)