- RISING SUN/矢沢永吉
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「春樹さんですか?!」
スポーツクラブでのレッスン後、
熱をおびた身体をクールダウンしている最中アルトな声で呼びかけられた。
「はい、春樹です。」
唐突で驚いてしまった。
う~ん…誰だろう…と思いつつもとりあえずの挨拶。
元来トレーニング中は視力0.1の裸眼でいるため
普段からよほど近距離にいない限り人物の特定ができないし…
それなりにスポーツクラブ内では
自分の記憶能力よりも存在を認知されていることは自負している。
ゆえに過去に1度でも接点があったものかと反芻してはみたのだが…
思い出せない。
少し見上げた彼女は病的にスレンダーではあるが貧相な臭いがない。
やはりこういったところで常に励んでいるせいであろう、
言い換えれば無駄のないボディーラインを描いている。
表情に幾ばくかの憂いがにじんでいるのは…
印象で感じたこれまでの人生なのか…それとも見合った年輪なのか…
けして抜きんでるといったわけではないがそれなりにいい女なのだろう。
言葉を綴るには現在の酔った心境ではもどかしい。
ひとこと言えるのは…
最初から意識してしまったってこと。
簡易な椅子に座り我ながら一瞬呼吸が止まるのを実感してしまった。
「どうも、はじめまして。サヤカです。」
去年の12月…そうか…あれからちょうど1年が過ぎたのか…
物語はここから始まった…
To be continued…