明日から7月だが、今月の6月10日で小イワシ(小鰯)が解禁となった。
瀬戸内海で豊富に獲れる小イワシは、広島の人々には馴染みの深い魚だ。幼い頃、本通り商店街でリヤカーを引き、小鰯を売り歩いていたご婦人を何度か見た事がある。大昔に読んだ本によると、このリヤカーの小イワシを「ナンマンエ」と呼んでいたそうだ。鷹狩りを愛好する広島浅野藩のお殿様の鷹の餌だったらから「ナンマンエ(生餌)」と読ぶそうな。知らんけど。
私自身は実際にそう呼ぶ人を見たことも聞いた事もありません...
その小イワシだが6月の解禁になると刺身が食べられる様になるのだ。広島に住む者に与えられた幸せであり、風物詩である。今月は2回食べた。
ちなみに昔、部下の女子社員達を何度か「すし亭」(広島の老舗すしチェーン店)に連れて行った事がある。そこで小鰯を注文しては必ず
「俺は小イワシしているけど、キミたち、恋はしているかい?」と定番のダジャレを炸裂させていた。それが女子社員達には必ずウケた。だが考えてみれば、お勘定は私持ち、ウケてくれるのは当然だったのかもしれない。
しかし昨今、くだらないダジャレで笑いを強要するのはパワハラで、恋愛について質問したらセクハラになるかもしれない時代なのだ。小イワシだけに恋はしている?などダブルのハラスメントになるかもしれない。
ダジャレも自制が必要なご時世と、肝に銘じておこう。
今月の小イワシ刺身