はいそこのカップル、幸せになれよ。 
カップルって死語?それアベックでしょ?
稲佐の浜にて

東京駅から寝台特急で出雲へ行くのだけれど、22時発なのでその前に夕飯を。

お気に入りスポットの一つヤエチカそして安定の『ERICK SOUTH』でミールスを。

ぼくはいつも中途半端な時間に行くせいか、ERICK SOUTH は混んでいるイメージがなかったんだけど、先日たまたまランチどきに通り掛かったら行列ができていた。

ミールスとかビリヤニとか?ここ最近、南インド料理が流行っているみたいだね、よしよし。



さてさて、待望の寝台特急サンライズ出雲

寝台列車はロシアでしか乗ったことがなくて、それはそれで貴重な体験ではあったけれど、日本で寝台特急に乗ってみたくて、ずっとこの日を楽しみにしていた。

チケット予約は乗車する日の1ヶ月前の午前10時から。なかなか取れないということだったので、ウラ技なんかも事前に調べてはいた。


①利用客の少ない駅のみどりの窓口を狙う 

②9時半には窓口で予約票の記入を済ませておく

③数の多いB寝台シングルが狙い目


それらの情報をもとに、ちょうど山梨へ行く用事があったので、石和温泉駅で予約を申し込んだ。

みどりの窓口にいたのはぼくと同い年くらいの助役さんと爽やかな若いスタッフ。

「あの〜スミマセン、サンライズ出雲の予約をお願いしたいんですけど」

すると

「約束はできませんけど、ちょっとやってみますか」

二人はまるで必殺仕事人。なんとも頼もしい。

感動したのはそのあと...

助役さんは数分前から腕時計を外して秒レベルで時間を合わせ、予約画面にいつでもタッチできるようスタンバッている若いスタッフの背後に立ち、カウントダウンを始める。そんな二人の姿にちょっと涙が出そうになった。

「5、4、3、2、1」

二人に落胆の表情が。

「すみません、0コンマ数秒の差なんでしょうけど、もう全部埋まってしまいました」

取れなくても、ぼくは二人の仕事ぶりに心から感謝の気持ちでいっぱいだった。

B寝台シングルはダメだったけれど、幸いにもノビノビという二等船室みたいな席は取れた。

ノビノビは床が硬くてなかなか寝つけないということだったので、コンパクトに収納できるエアマットを事前に購入しておいた。これが大正解。
電車なので揺れはするけれど、かなり快適に眠ることができた。これはいろんな場面で活躍しそう。

周りの乗客がうるさくて眠れないなんていう状況も想定していたけれど、ぼく以外は殆どが大人の女性でマナーが良く、みんな横浜を過ぎたくらいからそそくさと就寝。ちゃんとパジャマに着替えている人も多かった。

途中、夜中に目が覚めたのは米原くらいで、日の出を迎えた岡山までグッスリ眠ることができた。

ノビノビは通路との間にはカーテンがあるけれど、席と席の間にはカーテンがない。防犯上、その方がベターだと思う、お互い監視できて。

室温はちょうど良かったけれど、めちゃくちゃ乾燥していた。ぼくはタオルを顔にかけたけどマスクは必要かもしれない。

窓の外に穴道湖が開けてもうすぐ終点の出雲市。寝台特急はこうした風景をゴロゴロしながら眺められるのが楽しい。童心に帰らないワケがない。

実はぼくが目を覚ました米原で車両点検があったようで到着は約1時間の遅れ。10時に着く予定だったのが11時に。帰省とかなら影響ないけど、旅行で朝に着くことがポイントだったのでこれはちょっと痛手だった。


なので少し予定を変更して、出雲市からレンタカーで松江へ。だったら松江で降りれば良かった...


何はともあれメシ。
出雲そばしじみ汁のセットを。おにぎりにもしじみの佃煮?が入っていた。
しじみはプリップリで大粒。
そばの麺つゆはアゴという飛魚?でダシをとるらしく、たまり醤油みたいな?甘めで濃厚な感じ。好き。

国宝・松江城の外濠内濠を舟で巡る堀川めぐり
おいらはこのために松江に来たようなもの。
船頭さんの話も面白くて、有意義な50分を過ごすことができた。

ところで、松江藩の殿様って誰?
途中からは越前の松平家が入ったみたいだけど。
初代は堀尾忠氏だって。誰それ?歴オタのおいらでもちょっと聞いたことがない。オヤジがもとは信長の家臣らしいぜ...

城の規模としてはそんなに大きい部類ではないと思うのだけれど、松江というところは城を中心に町がよく保存されていて、次に来たら今度は松江に泊まりたいと思う。


松江をあとに、どこで夕陽を眺めるか迷った。んー穴道湖の夕陽は有名だけど、ちょっと一捻り欲しい。ということで、日沈(ひしずみ)の宮があるという日御碕神社に行くことに。

向かう途中、雨が降り出したので夕陽はダメかもと思っていたら、目の前に虹がクッキリと。あまりにも鮮やかで近くなので、超常現象を目の当たりにしているようでちょっと怖いくらいだった。

日御碕神社までは海岸線を行くのだけど、ハンパないグネグネ道で、距離的にはそうでもないのに果てしなく感じた。

神社に着く頃には雨も上がって神々しい空に。

この神社、東の伊勢神宮が日本の昼を守るのに対し、西の日御碕神社が日本の夜を守れと勅命を受けたそうな。そして出雲大社の祖神(おやがみ)さまなのだとか。

そしてタイミングよく神社のすぐ裏手でこれまた神々しい夕陽を拝むことができた。

ここでゆっくりしたいところだけど、近くに出雲神話の舞台となった稲佐の浜があるので、日没に間に合うように先を急いだ。

日御碕神社から稲佐の浜まではクルマで10分。
ここは旧暦の神在月に全国の神様が最初に上陸する場所なのだとか。

今年神様が出雲に集まったのは11月6日から一週間ということなので、ちょっと間に合わなかったけれど。



つづく