〝南インド料理店の先駆け〟とか〝業界日本一の繁盛店〟等々と評される『Dhaba India(ダバインディア)』は、初めて行ったときに1時間ほど待ったので、それ以来、開店時間前に並ぶようにしている。
開店時間前でも既に長蛇の列になっていたことも何度かあり、そんなときは潔く諦めて東京駅のヤエチカ(八重洲地下街)にある『Erick South(エリックサウス)』に向かう。
あ、決して Erick South が二番手ということではない。異国情緒を味わえるのが Dhaba India で、手っ取り早く南インド料理を堪能できるのが Erick South という風に、個人的に使い分けているだけのこと。
Erick South もランチタイムは並ぶことがあるが、一人客が多いので回転が早い。それに対し、Dhaba India は外国のビジネスマンやグルメな母娘なんかが会話を楽しみながら食べていたりするので、テーブル数が多い割に回転が遅いというのがぼくの印象である。
南インド料理といえば〝ミールス〟でしょう。これには正しい食べ方があって、ぼくは実は初めて Dhaba India に来たときに、隣に座っていたインド系英国ビジネスマンに食べ方を教わった。
びぢゃ〜と片っ端から各カレーをライスにぶっかけていくその姿に「きったねー」とまでは言わなかったが、唖然としていたら、
‘Is there any problem?’ (ん何か?)
とちょっとムッとされたので、事情を説明すると顔が綻んで色々と教えてくれた。本当なら指で食べるのだとか。
ミールス
ところがカナダなどでは ‘Asian’ と言った場合、東洋系や中東系まで含めたりする。
米と豆から作るクレープのような〝ドーサ〟は、ぼくのような大食らいはペロリと平らげてしまい、少し物足りない気がするかも。
ドーサ
俄かベジタリアンのぼくが好きなのは〝ラムコリアンダーマサラ〟で、これは絶品。
料理内容はベジタリアン向けにアレンジしてくれるそうだが、いつも忙しそうなのでお願いしたことはない。
ラムコリアンダーマサラ
「濃いんですか?」
でも、甘めですよ、と答えると、二人ともコーヒーが飲めないのだとか。気の毒に...
以前は珍しかった南インド料理も、今ではあちこちで見かけるようになった。むしろ流行ってる?
ほかのインド料理に比べて〝辛い〟のも特徴だと思う。
これから蒸し暑くなるが、汗を拭き拭き、辛い南インド料理がますます美味しくなる季節である。
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