今回は「ミュージシャンズ・ミュージシャン」と崇められ、時代やジャンルも飛び越え、多くのリスナーを魅了してきたマリーナ・ショウへ向けて、心からの感謝と追悼の意を込めてのポストとさせていただきます。
2024年1月19日永眠 、享年81歳とのことでした。
初期代表作で、今なおレア・グルーヴの最高峰と評される『The Spice Of Life』は、チェス・レコード傘下のカデットより69年にリリースされ、マーヴィン・ゲイ&タミー・テレルの華やかなカヴァー「California Soul」をはじめ、グルーヴィーなベース・ラインにスピリチュアルな雰囲気を醸すカリンバに痺れる「Woman Of The Ghetto」、ファンキーすぎるフロア・チューン「Liberation Conversation」など、高揚感を煽る名曲が満載。
リチャード・エヴァンス&チャールズ・ステップニーという強力な製作陣とカッコ良過ぎるマリーナの歌唱が見事に共振した、ブラックミュージックの歴史に燦然と輝く傑作だと疑う余地なしの1枚です。
続いて、70年代半ばまで在籍した名門ブルー・ノートに遺された作品から『Who Is This Bitch, Anyway?』を。
訃報を受け、真っ先に聴いたのはこのアルバムでした。
今までどれだけ聴いて、さらにはプレイしてきたか覚えていないほどの愛聴盤。あまり音楽の押し売りはしない方ですが、これは別。
ブルー・ノートからのリリースということで、当時のソウル・ジャズ系における引く手数多の名手たちがバックを固めています。
ざっと挙げると、チャック・レイニー、デイヴィッド・T・ウォーカー、ラリー・カールトン、ハーヴィー・メイソン、ラリー・ナッシュなど、泣く子も黙る面子ばかり。
素晴らしい演奏をバックにマリーナの素晴らしいヴォーカルが乗っかるわけですから、悪いわけがない。ファンキーでグルーヴィーでジャジー&メロウ!!もう欲しいもの全てがここにあります。
全曲をレヴューしたいところですが、そこはご自身の耳で聞いてもらった方がよろしいかと思うので、個人的フェイヴァリットからベスト3をチョイスしてみました。
① Loving You Was Like A Party
② You Been Away Too Long
③ You Taught Me How To Speak In Love
このように、しっとりとグルーヴするミディアムなんかを聴いていると、もうサンプリングがどうだとか、ジャンルがどうだとかは必要なくなりますね。いい曲にはそんなものはNothing&Nothingです。
そして本作におけるハイライトは、満場一致でロバータ・フラックのカバー「Feel Like Makin' Love」でしょうが、これは数多あるこの曲のカバーの中でも随一の出来。
実はその「Feel Like Makin' Love」ですが、別の記事で取り上げる予定でいて、本来はそちらを今日にアップしようと思っていたんですが、気が変わってしまい急遽の入れ替えとさせていただきました。そちらは明日以降にでもアップします。
この作品以降、もちろん以前にも、まだまだ紹介したい曲がたくさんあるので、そちらはSpotifyのプレイリストからどうぞ。
またセレクトした中から数曲リンクをつけておきますので、よかったら聴いてみて、より彼女の魅力を感じながら追悼してもらえたら嬉しきです。
では以上にて失礼します。読んでいただき聴いていただき、ありがとうございました。
★The Feeling's Good
★You Bring Out The Best In Me
★Woman Of The Ghetto
(Live From The Montreux Jazz Festival / 1973)
- Music is Forever -
☆Rest In Peace
〜 安らかに☆
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