


適応対処の努力を表す記述例
・今のままではだめだ。
死者の分も頑張らなければ……
・悲しみのコントロールは何とかできる
ようになった
・死別の悲しみに区切りがついてきた
ように思う
・とにかく生きていかなければ……
・やり残しの仕事を引き継ぐ。
今後、私にできることは何だろうか
・新しい生活に向かって歩いていこう
・生ある自分に安堵する。
朝起きて「ああ、生きている」と思う
・また、ときには苛立ち、ときには寝込むなど
やりすぎと放棄を繰り返すのです。
・そして通常は、どこで諦めるかの焦点の
絞り方加減を身につけていきます。
・この心情の特徴としては、まず死別経験後、
比較的日の浅い時期から持ち合わせている
ことが挙げられます。
・そして、死別以前の生活の質や、引き継ぐ
べき目標をそのまま保とうと懸命に努力する
のですが、それはなかなか達成できません。
・仮に達成できたとしても、その生活を長期に
わたり実行していくのは難しいでしょう。
・なぜなら、生活全般にわたる努力と緊張で
張り詰めているからです。
・それでも焦りの制御はなかなか難しく、
イライラとした焦燥感だけが募ることもあり
ます。
・このような心情は、「〜しなければならない
症候群」と呼ぶことができ、現実の社会へ
適応するための励みにもなり得ます。
3、故人を自分のこころの中で生かす対処行動
・ご遺族の中には、故人の墓碑や仏壇を用意
することを拒否する人もいます。
・このような人は、故人を自分の中で生かし
同一化して生きようと考えることも多いの
です。
・また、故人の遺骨をプレートやペンダントに
加工し常に持ち歩き、これらを通して、
生前と同様に死者と対話する、これも
内的表象の考え方の一例なのでしょう。
・このような行動は、もはやこころの拠り所
として、画一化された墓や仏壇を求める
こともなく、また救いとしての宗教にも
さほど期待を抱いていない現代人の、
これまでにない対処行動ともいえるのでは
ないでしょうか。
4、適応対処の努力を阻害するストレス
・死別者は、故人の不在性のために生じる
強いストレスにさらされています。
・このストレスを表現する言葉として、
「親戚が怖い」「身内がうっとうしい」
「周囲の無神経な態度に怒りを感じる」
「誰も自分の悲しみを理解していない」
といった声があります。
・多くの人は死別後の社会的推移に柔軟に
対応できずにいるのです。
・そしてこのストレスは、個人の生活に密接
して発生するため、一番こたえます。
・これが適応対処の努力を阻害する要因にも
なるのです。
・可能なストレス解消法としては、
ご本人の視点を切り替え、視野の枠を広げ
認知の切り替えを図る方法です。
・つまり、気の置かない悩みを持つ人々同士の
集まりに加わり屈託のない時間を過ごすこと
です。
・現在では、こうしたセルフケアグループ、
ワークショップ方式の仲間づくりの集いが
社会をも変容させる力になり得ることが
判明してきています。
次回は
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複雑性悲嘆について
複雑性悲嘆とは



