2週間たって、前回よりも少し元気に見える彼女がいた。

インナーセルフとのやり取りの中で、
どんな風に日々を過ごせば良いかの
アドバイスをもらっていた彼女は、そのアドバイスを
大切に実行に移して、この2週間を過ごしていたようだ。


いつものように、チャクラのエネルギーをチェックしてみる。


グラウンディングがずいぶん力強くなってきている。

第一チャクラも広がりを増し、きれいな赤が出始めた。


チャネリングには、のどのチャクラと眉間のチャクラ、そして頭頂のチャクラを主に使う。
高次のエネルギーに、そこを中心にアクセスしていくが、
その精妙なエネルギーを、この世界のものとして根付かせ精度の高いメッセージや
ビジョンとして受け取るには、やはりこの大地のチャクラである第一チャクラの正常化が欠かせない。


チャクラの色がくすんで見える場合、様々な理由があるが、
第一チャクラの場合は、肉体レベルに関する停滞が主に問題になることが多い。

心療内科などの処方で、安定剤や睡眠導入剤など、
お薬を使っている場合は、チャクラの色がくすんでいく。

彼女の場合に限らず、多くのクライアントさんの第一チャクラに色のくすみはある。
大概は運動不足からくるものが多いのだが、それとは別の質のくすみを持つ人もおおく、
お薬の影響を受けている人が多いのも、最近の傾向でもある。

第一チャクラの活性には、なんと言っても大地とのふれあいが手っ取り早い。

彼女もお母さんと一緒に、畑仕事にいそしんで、
取れたてのもので料理をしたり、作物の手入れをしたりしたらしい。

エネルギーはいつも、見事にその人の暮らし振りを表してくれる。
彼女の第一チャクラは、本来の元気な色を取り戻しつつあった。


次のチェックは、第二チャクラ。セクシャリティに関するチャクラだ。

このチャクラには、彼女の過去における苦い記憶が存在していた。
何度見てもこのチャクラの不安定さが消えない。

丁寧に自分のチャクラのエネルギーに寄り添ってもらう。

エネルギーから感じられるイメージを言語化してもらうと、
彼女がこれまで見ないようにしてきた、いくつかの自分の中の問題が浮かんできた。
そのかたくなに感じられるエネルギーは、彼女の防衛から来るものだったが
それは誰もが経験する、何か生きていくときの癖のような、
無意識に作られた自分のパターン化されたエネルギーの鋳型のようなものだ。


そのエネルギーに丁寧に寄り添ってもらい、静かに感じてもらうと、
思いもしなかったビジョンが、急に彼女の脳裏に浮かび上がった。


それは、もう自分でも忘れていた、過去の出来事に対する激しい感情だった。

彼女自身の顕在意識の中では、もうすでに済んでいることであり
まさかあの経験が、これほど深く自分の奥底に横たわり、
制限を加えてきたとは思いもよらなかった。

彼女はもちろん驚いていた。
自分を傷つけた過去の出来事に対する、というより
過去となってしまった相手に対する感情が、まだこれほど深く残っていて
現在に影響を与えていたとは。。。

自分ではもうまったくその相手のことは気にも留めておらず、
むしろその相手の幸せさえ願っていたくらいなのだから、
驚くのも無理はない。

でも、そのエネルギーが彼女の生活に影響を与えていた証拠に、
彼女は、理由のわからないお腹のうずきや不快感をずっと感じていた。
自分を開いていくことができず、本当の意味での信頼というものを
感じられずにいたのだ。

このワーク以降、驚くほどの調子の良さが戻ってきていた。
何よりも、いつも当たり前のように感じていた腰の痛みが消えていた。

チャクラは、美しいオレンジ色になり本来の力強さを取り戻している。


感情エネルギーとはそういうものなのだ。


本人は自分の中で消化したと思っても、
自分の感じた感情を、無意識に抑圧したり無視しようとしたりすると、
深い記憶としてエネルギーに残ったままになってしまう。

その記憶は、エネルギーのパターンを作り
繰り返し現実の中で現れ、認めてもらおうとする。

彼女の中で、自分を受け入れる準備が整ったのだろう。

まさにこのタイミングで古い記憶が呼び起こされ
本人が受け入れることによって、エネルギーの鋳型が解けていったのだ。


チャクラはだいぶクリア度を増してきた。

ハイヤーセルフとのコンタクトの準備が整いつつあった。


つづく