主人公は大学生の時、恐山へ一人旅行した。その時の情景は、私の頭に浮かんだイメージでは、下のようなyoutube動画のようなものです。彼は、今では結婚していて、大学生の娘もいる。奥さんは長い間病に伏していて、ついこの間、「〇〇さん、〇〇さん」とうなされながら亡くなった。〇〇さんとは、夫である彼の名ではなく、妻が結婚する前の恋人の名前で、太平洋戦争中の特攻隊員として亡くなっている。そのことを知った彼は、自分自身の恋人のことを思い、自分も許されたのだ、と思う。「喪服の女(ひと)」という章では、K大に在籍している娘が、今でいうスーフリのような男にひっかりそうになるけれど、亡くなった母を自分は今喪中なんだと思い出し、誘いを断るという話。