あの時、なぜあんなに勢いがついていたのか。
坂に入るとき車ごとふわっと浮いた。
そしてガーっと下り坂、まるでスキーでもしてるかのようだった。
砂利道の上を車はまさに滑っていった。
ブレーキがきかないなんて気がつかなかった。
ただ勢いで。
あれ?あら?
北鎌倉の実家はお寺の裏で、山の中なの。
夜遅くついた友人を迎えにいくところだった。
家ですでに盛り上がっている友人たちをおいて遅れてきた友人を迎えに行った。
私は宴会好き。お酒が入ってなくてもすぐ盛り上がる。気分がね。
あの時もかなり高揚してた。そして車を制御することを忘れていた。
気がついたらブレーキがきかない。
まさに走馬灯なのね。人生のさまざまなシーンがまわった。
おとうさん、おかあさん、ごめんなさい。
頭のなかにまさにそのフレーズがこだましていた。