プレドニンの服用をきっかけに、どうもおつむの様子がおかしくなってしまった。

それは、抗がん剤の副作用でんも、かなり後をひいている・・・っと思う。

っっと勝手に思い込んでいる。


ちょうど幹細胞移植で大学病院へ移る時に各所の検査をしたのだけれど、この機会に精神面も診てもらおうと、心療内科がなかったので精神科を受診させてもらうことにした。

そしたら面白いもので、周りの看護師たちがそわそわしだす。

科名すら出すのがタブーみたいに扱いやがる。

気違いになったわけじゃないんだから、そんなに気を使わなくても良いのに・・・。


それに比べて精神科の助手はデリカシーがなさすぎる。

いきなりやって来て、でかい声で症状のあらましを根ほり葉ほり聞きやがる。

流石に大部屋で詳細を語るのははばかれて、ブリーフィングルームに移させてもらい話を続けた。

それでも、全てを話し切る音は出来ず、足りないところは受診した時に先生に直接言えばいいやと思っていた核心は助手に言ってもしょうがないとも思ってたしね。


夕方近くになって精神科からお呼びがかかる。

どんな治療をしてもらえるのかわくわくしてくる。

深い落ち込みなのか鬱なのか、調べれば判るってどっかで見たし、診療機具も色々ありそうだし。

中に入ると、さっきの助手(助手助手と言ってるが何者かは解らない)と先生であろう人の後姿が。

くるりと振り返るその優男的な詐欺師の様な笑顔が、さっきの助手との問診の時のメモをペラペラめくる。


嫌なことをされればイライラするし、病気になれば気も滅入るし、うまくいったりしてなけりゃ落ち込んじゃう。

普通・・・、全部普通の事だよ、どうしてもっていうなら薬出しておくけど、頭おかしくなっちゃうよ。


えっ?! あっ、そうじゃなくて。


なに?


もっとなんかこう、治療とか。


治療って、どんな?


どんなって・・・。


あまりの展開に、頭が真っ白になる。

確実に心拍数が上がってくのが解る。

自分でもどんな診察が理想だったのんか解らない。

ただ、自分の気持ちを理解して認めて欲しかったのかもしれない(病気ってことをね)。

支離滅裂なのは解っていたが、この診察における不平不満をのべつならべて、」最後には全身を震わせつつ怒り心頭? で飛び出した。

その際、もっていた携帯電話を床にたたきつけそうになったが、まだ理性は残っていたようだ。


でもその興奮は暫くおさまる事はなく、病室へ戻ってからも心の乱れは続いた。

なんなんだよ、あれもこれも、あんな症状もこんな症状も普通だって言うのかよ・・・、しかも直接問診すらもしないで、薄っぺらな助手のメモだけで判断しやがるのかよ。

悶々は続く・・・。

そして思う。


薬だけでももらってこうかな。


薬なんかいらないです! と啖呵を切って出てきた手前戻るのは忍び難かったが、せっかくなので処方された薬を受け取ることにした。


リスパダール。


D2を遮断してドーパミンの・・・、まぁ強力精神安定剤、メジャートランキライザー。

今度、気が向いたら試してみる事にしよっと。