中華料理で豚肉の塊で作った代表に東坡肉(トンポーロウ)があります。

皮付きの豚肉の塊を紹興酒で甘く煮た料理で、箸で切り分けられるほど柔らかく煮込んだものです。料理の名前は北宋の詩人であり発想者と言われる蘇軾の号である「蘇東坡」に由来し、浙江料理の一つで上海の近く杭州の名物とされています。日本へも沖縄料理として紹興酒の代わりに泡盛を使ったラフテーとして伝達されています。

紅焼肉(ホンシャオロウ)は東坡肉の原型であるという説もありますが、こちらは中国全土で広くあり一般的な料理で具材もさまざまなバリエーションがあります。

両者の違いを簡単にすると紅焼肉肉塊の表面を炒めてから調理するのに対し、東坡肉は炒めずにお湯で煮出してから調理するのが違いとされています。

どちらにせよ皮付きの豚肉のブロック肉から作るのは変わりません。では、両方を作って比べてみることにしましょう。1.5kgの皮付き豚肉の準備ができました。

どんな料理にするか楽しみです。

まずは、紅焼肉から作りましょう。

 

写真1 このような商品です。届いたものはもっと皮の脂が分厚かったです。

 

写真2 まず、鍋に入るくらいに大きく切り分けて肉の脂だけで火を通します。

油がにじみ出てきていい匂いがしてきました。火が通ると20%くらい縮みました。

 

写真3 ここで少し大振りに切り分け、八角、粒山椒、しょうが、老抽王(中華のたまり醤油)を入れて2時間煮込み炒めます。

 

写真4 最後に紹興酒を入れて照りを出して完成です。

 

写真5 小葱と生きくらげを載せて完成です。

写真6 拡大してもいい香りは届きませんのがスイマセン。

 

次に東坡肉を作りましょう。

 

写真7 大きい塊の肉を1時間くらい弱火で湯がきます。

脂が出て少し小さくなってきたら新たに新しいお湯に入れてまた1時間湯がきます。

その後、大振りの塊に切り分けてまた湯がきます。

写真8 八角、花椒、ピンクペッパー、しょうが、老抽王(中華のたまり醤油)、はちみつ、氷砂糖と小葱を束にして結んだものを上に載せ1時間煮込みます。

たまにひっくり返さないと焦げますので注意が必要です(焦げてる・・・)

写真9 右が紅焼肉を作ったフライパンで、左が作り中の東坡肉のフライパンです。

料理中の見た目はずいぶん異なるのですね。

 

写真10 完成した東坡肉で中華ラーメンの出来上がりです。

 

写真11  甘~いお肉の独特な香りがいい感じです。拡大してもやはり香りは届かないでしょうねスイマセン。日本の豚の角煮やチャーシューとは比べ物にならないいい香りがします。

写真12 肉はかなりの脂が落ちてそしてホロホロに柔らかいのです。

色々な味がしみ込んでそして軟らかくこの肉の塊感がたまりませんね。

あ~幸せな気分になりました。そしておなかがいっぱいに!

食べきれなかった肉塊は冷凍して、次はチャーハンにするつもりです。

Bon Appetit!