雪が降り始めるころになると、北海道では鱈(タラ)のオスの精巣をさす「タチ」が魚屋の店頭に並びます。

薄ピンク色から白色で艶々とし、しわしわの塊です。魚の白子はフグや、サケも食用として食べられています。魚の白子の料理は焼き、天ぷら、ポン酢で生、鍋、お味噌汁などがありますね。北海道ではタチカマと言って、かまぼこにしたものもあります。今ではほとんど出回らなくて貴重品になっています。

「タチ」という言葉は由来がはっきりせず、一説には猟師が獣の内臓をタチと呼んでいて、それが語源だとも言われています。確かに腸がでろりとしているのと似ていますね。

外国人が札幌に遊びに来た時に、連れて行ったお寿司屋さんで、たまたまタチポン(酢)がありました。食べる前に説明をするとおそらく食べませんので、食べた後に教えるといきなり吐き出されたことがありました。外国人の方は、何でも生で食べることは嫌がりますが、お刺身は少しずつ認知されてきています。しかし、魚卵はキャビアくらいしか食べません。ロシア人の方はサケのイクラは食べますが。他の外国人はまず魚卵は食べません。それが白子になると見た目からすでに拒絶されます。食感も匂いも嫌だそうです。先の外人さんはフランスから来た方でしたが、私はものすごく怒られ嫌われました↷。

Why do you eat fish semen? Crazy people!

英語でこのように言われました。

外人さんは結構、生理的にダメな日本食があるので、いたずらしないようにしましょうね・・・ 美味しいのになあ・・・

それはさておき、今回はようやく見つけたプリンセス・サリーというタイ米(日本で栽培しているけど)でリゾットを作りました。

写真 下 プリンセス・サリー

鳥取県の農家さんが栽培しているそうです。ゆめぴりかと比較すると、かなり細いのがわかります

今回はスケソウダラのタチを使いました。本当はカンカイのタチでしたが、魚屋さんが捨ててしまいました・・・残念

カンカイもタラの仲間なのでタチがあり、タラよりも甘くて絶品なのです。

写真 見た目は確かに奇妙かも

軽く洗って水気をしばらく切っておきます。

今回は、塩麹につけてみます。

写真 水切りペーパーに載せたところ

表と裏に塩麹を塗り一晩冷蔵庫で寝かせます。

写真 さっそくいたずら子猫が現れました。あ~来ないで~邪魔しないで~

一晩寝かせましたが、特に塩っぱくはなりませんね。

これに焦げ目を表面につけたいのでパン焼き機で見ながら焼きます。

写真 200Wで3~4分でした

リゾットはタマネギのみじん切りを少々焦がしぎみに、ソースはミルク仕立てにしてみました。なにせ色合いが何もないリゾットになりますので。

写真 お米自体には芯がありますが、小粒なので意外に早く出来上がります

出来上がり。ちゃんとアルデンテになっているでしょうか?

写真 上に焼き麹タチを乗せて、Bon Appetit!

タチはしっかりとした歯ごたえになり、麹が効いていますが全く塩っぱくありません。肝心のお米はちゃんとアルデンテになっていました!  お米とタチを一緒に煮る手もあるのでしょうね。

最近、料理を作ると子猫たちのいたずらでやってられません。