ニュルのプレッシャー | ISHIURA.BLOG

ニュルのプレッシャー

先日ドイツのニュルブルクリンクに行かせてもらいましたが




実はGW明けに急遽決まったんです






ご存知の方も多いと思いますが、今年はニュルブルクリンク24時間レースとスーパーフォーミュラ第2戦の日程が重なっていて、5年連続チャレンジしてきたニュルに僕は今年は行けないことになり



今年は走らないのかと残念だったんです




ところが、チームとして急遽ニュルのVLN第3戦(24時間レースの前哨戦)に参戦するので、乗ってくれませんか?と嬉しいお誘いがあったわけです




お誘いの電話を切ってから、正直かなり悩みました




だって冷静に考えたら、24時間レース直前ですよ!




もし僕がクラッシュしたら…直すのが間に合わなかったら…



自分でクラッシュしなくても誰かに突っ込まれたら



しかも突然雨が降ったり、オイルが出たり、そこらじゅうでクラッシュが当たり前のニュルですよ




しかもしかも!





あの車にはニュルでも国内でも一度も乗ったことがないんですから(笑)






想像もつかないし




エンジンのかけ方からギヤの入れ方すら現地で初めて教わりましたからね






このシチュエーションとプレッシャーは走ったことがあるドライバーにしか分からないかもしれません




それでも初日にかなり走れる予定だったので大丈夫大丈夫と言い聞かせていたものの




最初のプラクティスが6時間あったのに予想外のトラブルで全く走れず






その時点で残る練習は2時間で、翌日は予選!






まだこの車には乗ったことないという…




しかも突然土砂降りの雷雨!




笑うしかありません!⬅顔はひきつってたけど




そして初走行は雨の中で、よく分からないけどコースインしてそのまま北コースへ




「怖ぇーー!!」と思いながらね




その後ちょい濡れコンディションでドライタイヤをつけて確認して終了




セッティングについて提案したり、ブレーキやエンジンのフィーリングを伝えて




何と翌日は予選アタックを担当し、





決勝レースまで与えられた仕事を無事にやりとげて帰ってきたわけです





僕一人でもこんなプレッシャーと戦って、たすきを繋いでいるわけです





初めてニュルに挑戦している武士さんも様々なリスクや気持ちの葛藤があって戦っています


初めてマカオに出るドライバーと似ているかもしれません



短時間で慣れて速くなりたいけど絶対にクラッシュは出来ないし、様々なアクシデントが襲ってくるし







各エンジニア、サプライヤー、メカニックの皆さんも戦っていて、それぞれにストーリーがあるんです



今この時間も、24時間レースまでに何が出来るのかドイツと日本でたくさんのスタッフが戦ってます




だから24時間レースは面白いんですよね!




もう参戦するドライバーは来週火曜からドイツに向かいます




皆で日本からトヨタガズーレーシングチームやスバルやニスモの応援しましょう!




ちょっと退屈したらスーパーフォーミュラも見てくださいね(笑)



みんなJスポーツで放送しますからグッド!