2026年8月12日
秋田県代表として甲子園に出場することになった我が母校「横手高校」。
出場が決定しから横手市全体が大きな盛り上がりとなり、どこに行っても「祝・甲子園出場・横手高校」という看板や横断幕が掲げられている。
駅の横断幕。市内にはいたるところに看板や張り紙、横断幕
他の県では地元の高校出場にこれだけの盛り上がりがあるのだろうか。常連校などは「あぁ、また出場ね」ぐらいで終わっているのかもしれない。
我が母校は57年ぶりの出場という事もあるが、公立高校で県内有数の進学校であり、選手の多くは地元出身者ということもあるのかもしれない。
これは絶対に応援に行かなくては!と一人で盛り上がるも、試合の日程がどうなるかわからない。
お盆にぶつかったら行けないし、腰痛治療のための病院の予約もある。
そんな日程が心配だったが抽選会の結果は7日目の第一試合、8月11日・Am8時試合開始に決定!
よし、お盆にぶつかってない!そして病院の予約も問題なし!
前泊し、朝8時からの試合を応援。午後から帰路につくというとんぼ返り作戦に決定し、直ちに宿と往復交通手段の予約を終了。
何とか勝ってほしいと、8月10日新幹線で甲子園を目指す。
久しぶりの東海道新幹線
とにかく行って応援しようという事しか考えずに行動を起こしたものの、次第に球場入場券はどうするのだろう…当日券は買えるのだろうか。などと少しずつ心配事が湧き出る。
テレビで試合を見ていると空席がずいぶんあるし、問題はないだろうとタカをくくり、車中の人となる。
新幹線の中では何もすることもなく、暇つぶしのためネットで「甲子園の切符の買い方」などで調べてみると、なんと!当日券は中央指定席・内野席・アルプス席は、ことごとく×がついて売り切れの表示。
そんな馬鹿な…テレビを見ているとかなりの空席があるではないか。
それでも3塁アルプススタンドに空きがあったので一応買っておこうかと確保。
当日、甲子園球場に向かう。朝6時30分ホテルを出発。
梅田からの阪神電車は超満員。早朝からなんで、こんなに人がいるの?
電車は早朝ににもかかわらず超満員
乗ろうとした電車は超満員。入口まで人があふれ、とても乗れるものではない。次の電車を待つも全く同じ状態でぎゅうぎゅう詰めにされながら甲子園球場に到着。
駅に着いた。この人ごみ。
おお~甲子園球場だ!
まず球場で目にしたのは、「本日の一塁側チーム」と書かれた掲示板。
それには第一試合「横手」と書かれている。えぇ!うそだべ~!
なんと運の悪いこと。半分の確率にも見放されたか!
入場券売り場に行くとやはり、昨日は何とか買うことができたアルプススタンドには×印がならぶ。
午後からの試合では外野席も当日券は売り切れ。甲子園の高校野球を少し甘く見すぎてしまった。反省。
当日券売り場。空きは外野席しかない!(怒)午後からはそれも無し。
窓口で、3塁側の入場券はあるのですがぇ、1塁側と替えてもらえませんか?などと泣きついても「無理ですねぇ」と断られるのは当然のこと。
1塁側の外野席も考えてみたが、どうせどこで応援しても応援には変わりない!と3塁アルプススタンドに陣を構える。
3塁アルプススタンドは敦賀気比の応援団席
回りは敦賀気比の応援団だらけ。
よくわからないのが、1塁側・3塁側が決まるのはいつになるのかという事…。
知る限りでは、両チームのオーダー用紙が提出された段階で、どちらのスタンドになるかが決まるはずではなかったか…。
そうだとすると当日にならないとどちらになるかわからないはずなのに。
なんで応援団は知っていたように、きちんと分かれているのだろう。
でも直前に決まることになったら、応援団などはてんやわんやになるはずだしなぁ…。応援団にだけはこっそり教えているのだろうか…。謎がいっぱい。
さて、そんな疑問を持ちながら、試合が始まる。
甲子園球場
3塁側は敦賀気比高校の応援団で埋まっている。私の周りは全て相手側の応援、わたしに同調してくれる人など誰もいない。
2回が終わって各学校の校歌が流れる。敵陣の中一人、場内放送と一緒に歌うがやはり、涙腺が緩みうまく歌えない。
同窓会などでは問題なく歌うことができるのだが、甲子園という特別な舞台と、県代表としての母校の校歌という感激もあるのだろうか。
試合では、横手のピッチャー佐藤君がストライクを取るたびに一人「よっしゃぁ!」と拍手。三振を取るたびに「よし、よし、いいぞ!」と大拍手の孤軍奮闘応援。
1回にいきなり1点を取られたが「ドンマイ、どんまい、まだ1回」「挽回するど~」と叫ぶとその裏、横手の先頭打者三浦君がレフト前にクリーンヒット!
「よーし!いいぞ!これから!これから!」と叫んでいると周りの視線を感じる。
回も進み、試合はさすがの強豪校、好投手佐藤君に襲いかかる。バッテング、バント・盗塁と一枚上という感じは否めない。その上ミスも重なり、大量点につながってしまう。
初めての甲子園という舞台に選手にかかるプレッシャーは見た目以上に大きいに違いない。
白球が飛ぶたびに数万人の観客の視線が集まり、大きなどよめきが沸き上がる。
そんな中、いつもの練習では感じられない重荷を背負った形でプレーをしなければならないのは間違いない。
私が卓球の試合でプレーしている時、周りからの視線と勝たなければならないというプレッシャーがある時は間違いなく、ビビリまくりの凡ミスを繰り返し負けてしまうのがいつもの事。
甲子園に出場するぐらいの選手では、そんな人はいないだろうが人に言えないほどの重圧を感じているのではないだろうか。
普段はあり得ないミスなどが出ることは十分理解できる。仕方がない。どんまい、どんまい!
試合は3回を終えたところで佐藤君の投球数はすでに70球を越える。これで9回まで投げ続けることが出来るのだろうか…。心配。
3回を終えたところで球数は70球を越えてしまった。相手投手は28球だ。
4回を終えすでに100球になってしまった。大丈夫だろうか…。
3塁側・相手方のスタンドで孤軍奮闘し、横手のみんなと一緒に応援できないのは残念至極。
だが、我が横手高校の応援はこちらのスタンドから見ていると、スタンドを埋め尽くした大応援団。球場全体に響き渡る応援歌、吹奏楽の響き、一致団結した応援の声、すべてが敦賀気比高校の応援を上回る。
横手高校の校旗
一塁側スタンドは埋め尽くされた応援団。
応援団の様子。一塁側スタンドにいた同級生からもらった
試合は終盤8回まで進み、10点を奪われた。敦賀気比の好投手を攻略できないまま味方のヒット数は2安打。
これは相手方のピッチャーを褒めるしかない。そして佐藤君は、8回途中まで投げ続け、161球を投げたところで残念ながら交代。
よくやった。頑張った!大きな拍手を送る。
100球を越えてしまった。そして161球で交代。よくやった!
よくやった。スタンドからも暖かい拍手。
アルプススタンドからは選手の表情など全く分からないが、テレビ観戦していた人たちから後で話を聞くと、笑顔を絶やさない明るい表情での投球だったと聞いた。
キャッチャーから返球されるボールにテンポよく迷うことない投球が気持ちいい。
点数は離れてしまったが、ここまで投げ通し強打の相手から10個の三振をとる好投に熱いものがこみ上げる。
点差は開いたがよくやった
そして好投手、佐藤君だけでなく横手高校野球部員全員が一致団結し、最後まで戦いぬいた試合に「よくやった」「よくやった」と叫んでいる自分。
甲子園での1勝を上げることはかなわなかったが、これまでに味わったことのない夢と感動を味わった。
戦いが掲載された魁新報
これまで様々な国を旅し、いろいろな経験をしてきたが、今回は甲子園という未知の場所への旅もでき素晴らしいい感動を経験させてもらった。
素晴らしい感動をありがとう「横手高校」。我が母校を誇りに感じた甲子園出場だった。
甲子園への旅を体験した。
















