どうも!ポン太郎です。今回は、大阪万博、IRにに伴う鉄道の延伸について書きたいと思います。大阪万博は、2025年に大阪の夢洲という人工島で開催されることが決定されました。夢洲は、もともと、2008年の大阪オリンピック誘致のために作られましたが、大阪市は誘致に失敗。夢洲は負の遺産として残ってしまいました。そこで、この夢洲を活用するために、万博を誘致し、見事、成功したのです。また、その夢洲には、カジノを含むIR(統合型リゾート)も誘致しています。しかし、現在、夢洲は道路はあるものの、ほとんど何もない人工島であり、当然、鉄道も通ってません。そのため、夢洲まで人を運ぶ鉄道を新たに作る必要があります。そこで、今回は、夢洲にどのように鉄道をひく案があるのか、それに伴って、関西の鉄道網にどのような変化が起こるのか、書いていきたいと思います。



①夢洲の位置

大阪メトロ中央線の延伸

JRゆめ咲線の延伸

④京阪中之島線の延伸



①夢洲の位置

夢洲は、大阪市此花区にある人工島です。大阪市では、最西端になります。夢洲の北隣にある人工島は、舞洲です。舞洲は、夢洲とは違って、鉄道は通ってないものの、ちらほらと施設があります。舞洲の東隣にある埋め立て地は、桜島という地区です。ここには、ユニバーサルスタジオジャパンがあります。ここまでくれば、鉄道は通っていて、それが、JRゆめ咲線です。JRゆめ咲線は、大阪環状線の西九条駅と桜島駅を結んでいて、ユニバーサルスタジオジャパンに行く時には、必ず使う路線です。夢洲の南隣にある人工島は、咲洲です。ここには、大阪府咲洲庁舎があり、大阪府行政の中枢です。この咲洲にも、鉄道は通っており、大阪メトロ中央線とニュートラム南港ポートタウン線が通っています。大阪メトロ中央線は、近鉄けいはんな線と直通運転しています。
赤丸で囲んだのが夢洲




大阪メトロ中央線の延伸

では、どのように夢洲に鉄道で人を運ぶかについて説明していきます。まず、大阪メトロ中央線の延伸計画です。夢洲の南隣にある咲洲にはコスモスクエア駅という駅があります。現在、この駅は、中央線の終点であり、地下にある駅です。この駅から、中央線を伸ばす計画で、まず、地下のまま、路線を北にカーブさせ、そのまま、海底トンネルを通って、夢洲に至るというルートです。実は、咲洲と夢洲を結ぶ海底トンネルは、大阪オリンピック誘致の際に、作っており、トンネル自体は存在します。そのトンネルに線路を通すだけなので、この計画は、そこまで、建設費がかからないことが予想されます。また、コスモスクエア駅が地下にあることから、新たに地下に駅を作ったり、海底トンネルの地上との出入り口を作る必要もないので、これまた、建設費が安く済むことが予想されます。

また、大阪メトロ中央線は、近鉄けいはんな線と直通運転しています。それにより、中央線が夢洲まで行くことになれば、生駒や学研奈良登美ヶ丘から一本で夢洲まで行くことができます。また、近鉄けいはんな線は、生駒駅と東生駒駅の間に、近鉄奈良線への渡り線を作ることを計画しているので、奈良の市街地からも一本で夢洲に行けることになるでしょう。実際、近鉄は、奈良から夢洲までを一本で結ぶ特急列車を検討しています。
緑は大阪メトロ延伸計画




③JRゆめ咲線の延伸

次に、JRゆめ咲線の延伸計画について説明します。この計画では、どん詰まり駅の桜島駅から路線を西に伸ばし、舞洲を経由して、夢洲に至るというルートです。桜島と舞洲、舞洲と夢洲は海底トンネルで結ぶ予定ですが、その海底トンネルは新たに作る必要があるので、この計画はとても建設費がかかることが予想されます。また、地上にある桜島駅から地下に降下させ、海底トンネルに通そうとしても、角度的に不可能であるため、桜島駅よりも、東側の時点から地下に降下させる必要があります。つまり、桜島駅の地下化も必要で、これまた建設費がかかります。地図だけを見ると、ゆめ咲線を桜島駅から西に伸ばし、夢洲に通した方がすっきりしますが、建設費という点では、中央線延伸計画の方が有利です。

しかし、ゆめ咲線延伸計画には、中央線延伸計画にはない強みはあります。それは、梅田から一本で、早く夢洲に運ぶことができるということです。先ほど説明したように、中央線延伸計画は、奈良と夢洲を一本で結ぶことを可能にすると言いましたが、やはり、奈良より大阪(梅田)から、一本で結べた方がアクセスは良くなるでしょう。建設費を無視し、アクセスのことだけを考えたら、ゆめ咲線延伸計画の方がいいかもしれません。
青はJRゆめ咲線延伸計画
 


④京阪中之島線の延伸

最後に京阪中之島線の延伸計画について説明しますが、実は、京阪中之島線の延伸計画だけでも2つあります。一つ目は、地下のどん詰まり駅である中之島駅から九条駅まで、地下トンネルを伸ばし、九条駅から大阪メトロ中央線に接続するという計画です。もちろん、この計画は、②で紹介した、中央線延伸計画が現実のものになったというのを前提に、計画されています。中央線延伸計画が実現された上で、中之島線が九条から中央線に接続すれば、大阪の行政の中心である中之島と夢洲を一本で結ぶことができるようになります。二つ目は、中之島駅から西九条方面に地下トンネルを伸ばしていき、西九条駅を経由、その後、桜島を目指して、西に地下トンネルを伸ばしていき、新桜島駅という新しい駅を桜島に設置。その新桜島駅を経由後、舞洲を経由して、夢洲に至るという計画です。この計画は、③で紹介したJRゆめ咲線延伸計画が行われなかったという前提で行われるでしょう。流石に、桜島から夢洲に向かう路線は2本も必要ないでしょうからね。また、現在、西九条から桜島に向かう路線として、JRゆめ咲線が存在しますが、中之島線が西九条から桜島に行く際には、JRゆめ咲線とは、別のルートで行きます。そのため、中之島線延伸計画では桜島を通るものの、現在、存在する桜島駅を通るのではなく、新桜島駅という駅を新たに作り、そこに中之島線を通すことになっています。

いずれにせよ、京阪中之島線は人が乗りませんので、このような計画が現実のものとなれば、たくさん人が乗るようになり、京阪の悩みのタネは解消されるでしょう。しかし、九条駅での中央線への接続がスペース上、難しいということ、桜島から舞洲、舞洲から夢洲の海底トンネルは、高額な建設費がかかることが予想されることなどから、どちらの計画も実現性にはかけます。
青が九条を経由して、大阪メトロ中央線に接続する計画。赤が西九条を経由して、夢洲に向かう計画。




ということで、以上3つの計画について紹介しました。IRはいつできるかわかりませんが、大阪万博は2025年に夢洲で行われます。ぜひとも、6年後は、鉄道で夢洲まで行き、大阪万博に参加したいですね。