日本維新の会国会議員団として、特定秘密保護法案に対する対応についてコメントが発表されましたので、そのままご紹介します。


 日本維新の会は、多くの国に防衛や外交に関する特定秘密を保護する法律があることを鑑み、本法案の重要法案として審議に意欲的に取り組んできました。

 審議の過程で、「秘密の範囲が拡大する」「報道の自由や知る権利が害される」などの問題点が明らかになり、与党に対して5項目の修正、すなわち①秘密範囲の拡大に歯止め、②秘密指定を行う行政機関を限定、③特定秘密は原則公開、④スパイ行為を処罰、⑤秘密指定をチェックする第三者機関の設置、という質の高い修正を求め、20時間以上の実務者協議を重ね与党とほぼ合意しました。

 わが党は巨大与党が提出した欠陥法案を大幅に改善するという役割を果たすことができました。

 そして、26日の国家安全特別委員会において、例えば第三者機関について期限を定めて設置するとの総理答弁を得るなど、実を取ることができました。

 わが党は、本法案の必要性は理解するが決定を急がず議論を尽くすべきだとの国民世論をしっかり受け止め、国民の不安を取り除くために必要な審議を続けるよう求めてきました。

 にもかかわらず、26日、委員長職権で総理出席とテレビ入りで開会された特別委員会において、審議打ち切り動議が出され採決するという異例の最強硬パターンの強行採決が行われました。

 そして、その日のうちに本会議にかける、いわゆる「緊急上程」について、わが党は、緊急性が認められない場合、従来から反対の姿勢を貫いてきました。

 わが党は、審議にもとる与党の暴挙に対し強く抗議し、委員会採決を棄権し、衆議院本会議における最初の議案の採決に参加したのち、本法案の緊急上程の動議・採決の際、大変残念であるが、棄権しました。

 本法案は、自民・公明・維新・みんなとの共同提案ではありますが、提案者の一員の真っ当な意見をなにゆえ聞けないのか、極めて心外であります。

 さらには、昨日の地方公聴会で全ての公述人から、時間をかけ慎重に審議するべきとの意見が出されたことを全く無視して、こともあろうにその翌日、数の力を振りかざし、公聴会の形骸化をもたらす暴挙に出たことは、公述人に対し無礼千万であります。

 わが党は、「なんでも反対」野党ではなく、「良いものは良い、駄目なものは駄目」と主張する是々非々野党として、改善された法案の内容については了解するものの、それとは別問題の法案の取り運びについて、以上のような行動するのはやむなきに至ったことにつき国民の皆様のご理解をお願いする次第です。