「政界考察  野党の混乱と与党の怠慢

①まだやるのか離合集散」


  先月に通常国会が閉会した。今回は野党のゴタゴタ劇がよく見られたと思う。審議拒否という名の18連休、本会議でのプラカード、山本太郎議員(自由党)の罵倒、川田議員(立民)の「人殺し大臣」これらは皆立憲主義を名乗る政党が行っていることであるから極めて矛盾している。

 しかし与党側も変だ。足立康史議員(維新)が「民進党はアホ」と言って懲罰動議を野党側から提出されたのに対して特定野党の非常識な行為に対して何も対応を取らない。どう考えても「民進党はアホ」より「人殺し大臣」の方が問題発言でしょ!自民党国対の甘さが良く分かる。



今回、去年から続く国会の荒れぶりを振り返りながら考察していきたいと思う


[まだやるのか、離合集散]


「排除致します。」の一言により壊滅が決定打となった希望の党。その前に民進党と合流するとの話がある時点でもう結果は目に見えていたが……


昨年の衆院選で民主党の流れを含む政党2党は、

希望の党 51議席(追加公認1、前原誠司)

立憲民主党 55議席

と排除された側が勝利した。希望の党結党時、「小池総理誕生か?」「自民、都議選の悪夢再来」「自民過半数割れ」と一部メディアの勢いある報道からの急落ぶりは凄まじかった。


野党再再再編劇は選挙後すぐ始まる。

民進党小川参院会長は街頭演説で「民進党再結集」を呼びかけたのが発端だった気がする。

そんな中、希望の党内での脱小池工作が密かに始まっていた。

1025日の希望の党両院議員懇談会という名の「大反省会」小池代表(当時)は深々と謝罪、所属議員が小池批判を展開した。その後、小池氏は代表辞任、玉木雄一郎議員が共同代表代表へ選任された。

 これで民進党系統の乗っ取りが完了。まずは安保法制基本容認を即撤回。その後公約が次々に変えられてしまったが噂によるとこれはあの、悪名高き今井雅人議員(比例中部)主導で行われたそうだ。希望の党の新たな基本政策は民進党が総選挙間際に準備していてお蔵入りになるはずだったものを使用したらしい。これで民進党・別働隊が結成された。


 その後に民進党と統一会派構想が浮上、

支持率の低落へと2党は走っていく。

希望の党支持率0%、民進党支持率も1%前後に低迷。ネット上には、

「0と0を足しても0だww」

と揶揄されたものだ。

その後、希望の党内で統一会派了承、しかし民進党内で第反発し、おジャンになってしまった。野田前総理や岡田元代表らの重鎮、小西洋之議員らの反発に合う。

(小西議員の場合、来年の選挙を見据えて立憲民主党に入党したかったからだけなのかもしれないが……)


時は流れ、公文書書き換え疑惑等の政権にダメージを与える出来事が、2~4月頃に立て続けに起きて内閣支持率急落、初めて不支持が支持を上回る世論調査結果も出てきた。


そこで野党はヒートアップ……

「麻生大臣の首をとるまで審議拒否を行う」(辻元清美・立民国対委員長)

とまで言い出して、立民、希望、共産、民進、社民、自由の6党が一斉に審議拒否。このころから俗に

「特定野党」と呼ばれるようになった。

注)野党→日本維新の会

特定野党→立民、希望、民進、共産、社民、自由


しかし特定野党の支持率は上がらず、希望と民進党は0に近づく一方。

そこで両党は禁断の方法に出る。

(新党結成だ!!)


衆院39人、参院23人で結党したのが

「国民民主党」
希望の党+民進党議員の約40%程しか参加せず、残りは無所属や立民、新生希望の党へ。
5月7日、正に国会審議中に結党した。結党直前玉木雄一郎議員は「原則審議拒否はしない」とAbemaTVの番組内で発言したが結党当日からその宣言を破ったからどうしようもない。
「対決より解決」を党是として挑むとしたが……。。。
未だに支持率0%。来年の選挙は大惨敗するのは目に見えている。

立民の支持率もピーク時より40%以上支持率減少(NHK8月)。ひとまず野党再編ゴタゴタ劇は終わったが、これでは来年の参院選までに選挙目当ての離合集散が行われることは火を見るより明らかである。

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