ギリシャ悲劇は古代ギリシャで上演されていた舞台劇です。
アリストテレスやプラトンの時代ですから紀元前3~400年代です。
その後、ローマ喜劇などにも影響を与えたようですが、
その上演は廃れてしまい、いくつかの脚本だけが伝わっているようです。
ギリシャ悲劇の大きな特徴の一つに仮面の使用があります。
そう、能楽と同様にもう一つの仮面劇だったのです。
しかも能楽の地謡にあたるコロスという合唱隊がありました。
それと登場人物も能楽と同じように1~3人程度と
かなり少ないのも大きな共通性です。
ハドリアヌス帝の邸宅のモザイグ画に描かれた仮面がありました。
誰を現した仮面かは不明ですが、
かぶるタイプではなく、能面のようにも見えますね。
昨年、ご縁がありまして
ギリシャ悲劇の日本語訳本をいただきました。
ソポクレス作の「トラキスの女たち」という本です。
エズラ・パウンドという詩人が翻訳したものが原本です。
前段と後段に別れており、
前段はヘラクレスの妻の話、後段はヘラクレス本人の話です。
エズラ・パウンドは能楽にも造詣が深く、
「トラキスの女たち」の上演にあたっては
能楽の形式での上演を望んでいたそうです。
そういうことができたら面白いと思っています。
ただいま懸命に勉強中です。