マイナスイオンカーテンは値段が高いのでしょうか。私は多くの分煙環境に使用されることを望んでいるのですが、どうも考え方が違うようです。たばこを吸う人の部屋にカーテンを設備してほしいのです。分煙室にマイナスイオンの装具をおいて、吸っている人たちからたばこの害を防いでほしい。駅のホームに限らず、青空天井の喫煙室もそうですが、あんな煙の中で吸っていたら身体にいいわけがありません。「たばこを吸うのは男」で「副流煙で病気になるのは女」という線引きが昔はあったように思われます。近代になるにつれて女性の喫煙者が増えました。でも男性のせいで女性や子供が病気になるという一種社会的な運動が加わって禁煙強化になっていったのでしょう。「女性はたばこの影響を受けやすい」という論文です。2001年ですからかなり昔のものですが、家庭と職場の両方で受動喫煙にさらされている女性は、そうでない女性に比べて,病気になるリスクが3倍(2.8~4.2倍)高いことが明らかになったと書かれてあります。だからこそ分煙環境強化なのですが。詳しくお読みになりたい方は、メディカルトリビューン 2001年10月25日 (VOL.34 NO.43) p.02
「 成人にも有害な受動喫煙」
喘息,COPD,肺癌などのリスク高める
受動喫煙は小児喘息の原因となることが知られているが,第11回肺疾患学会(欧州呼吸器学会主催)では,今までの研究では不確定とされていた成人喘息や,重篤な呼吸器疾患である慢性閉塞性肺疾患(COPD),肺癌などのリスクを高めることを明確にする疫学研究が多数発表された。 女性は影響を受けやすい。フィンランド国立職業保健研究所(フィンランド・ヘルシンキ)のMaritta Jaakola博士は,受動喫煙の成人喘息などへの影響を証明するデータを紹介した。同博士らは,南フィンランドに住む718例の非喫煙者を調べた。そのうち231例は過去 2 年半以内に喘息と診断された患者,残り487例を対照群とした。職場でたばこの煙に曝露されている人は,そうでない人より喘息発症リスクが2.16倍高く,また配偶者が喫煙する場合,そのリスクは4.77倍になることが判明した。同博士は「この研究結果は成人喘息の発症に受動喫煙が影響していることを明確に証明している」と述べた。他の研究でも,喫煙者は男性が多いためか,女性は受動喫煙によるリスクにさらされているという。臨床生理学研究所(伊ピサ)のSandra Balducci博士らがイタリア各地の非喫煙者女性2,335例を調査したところ,47%が前の週に受動喫煙にさらされたと答えた。これまでの受動喫煙の63%は家庭で,43%が職場でのものだという。同博士によると,夫が喫煙者の場合は呼吸困難やCOPDに罹患している率が1.4~1.6倍高く,職場での受動喫煙はそのリスクを倍増させる。また,家庭と職場の両方で受動喫煙にさらされている場合はそうでない女性に比べて,これらの疾患リスクは2.8~4.2倍高いことが明らかになった。放射線衛生研究所(独ミュンヘン)のMichaela Kreuzer博士とGSF疫学研究所(ミュンヘン)のH. Erich Wichmann博士は,女性肺癌患者の20~30%を占めると言われている非喫煙者234例と生涯に400本以下の喫煙女性535例とを比較検討した。その結果,職場での受動喫煙は間違いなく肺癌のリスクファクターであることが明らかになった。一方,夫の喫煙と肺癌発症との相関性についてはそれほど明確ではない。夫により 7 万6,000時間以上受動喫煙にさらされている女性の肺癌リスクは1.67倍上昇し,職場で 4 万時間以上受動喫煙にさらされている女性のリスクは2.67倍上昇していた。
地域により被害程度に差同学会では欧州16か国36施設での調査をまとめた欧州共同体呼吸器保健調査の結果も初めて報告され,受動喫煙についての調査結果がウプサラ大学生物工学センター(スウェーデン・ウプサラ)のChrister Janssen博士により紹介された。36施設のうち12施設では被験者の半数が日常的に受動喫煙に曝露されていたが,地域による差が大きく,ウプサラではわずか 2 %であるのに対し,スペインのガルダカオでは54%であった。受動喫煙者は,労作性呼吸困難や過剰な気管支反応などの症状を有するものが多く,同博士は「特に職場などの環境からたばこの煙を減少させることが呼吸器の健康増進につながるだろう」と結論している。