日本のファミレスや飲食店、カラオケなどの分煙環境の悪さを書いた論文です。

分煙が不十分だと喫煙席の大気汚染基準値が上がり、すぐに禁煙席に影響が出てしまう。空気の循環が不十分なカラオケルームでたばこを吸えば、すぐに基準値を超過してしまうと書かれてあります。従業員はたばこを吸う人と吸わない人では受動喫煙の認識が異なる。つまり吸わない従業員はたばこの匂いなどを苦痛に感じているということです。たばこを吸う環境が悪ければ、健康にさらに悪影響を与えることになります。分煙が曖昧な飲食店では、吸う人と吸わない人、どちらも健康を害していることなります。分煙の環境を整備して、マイナスイオンカーテンや空気清浄機の強化などを行うより、禁煙カラオケ館が増えていくのでしょうか。さらにご関心のある方は医中誌番号2008331615まで検索を



※参考文献

医中誌. 2008331615

飲食店とカラオケ店における受動喫煙の実態

Author:奥野 弘子(和歌山県立医科大学 保健看護学部), 友安 えりか, 水田 真由美, 森岡 郁晴

Source:日本医学看護学教育学会誌17号 Page19-25(2008.07)

論文種類:原著論文

Abstract:飲食店3店(ファミリーレストラン2店、喫茶店1店)とカラオケ店2店を対象に、店内の浮遊粉じん濃度および一酸化炭素(CO)濃度の測定を行い、客の吸ったタバコの本数との関連について検討した。また、従業員の呼気中CO濃度を測定し、勤務中の経時的変化について検討した。さらに、従業員を対象に受動喫煙に関する意識調査を行った。その結果、分煙が不十分な喫茶店では喫煙席と禁煙席の浮遊粉じん濃度がほぼ同レベルであり、分煙されているファミリーレストランにおいても喫煙席が高濃度になると禁煙席でも基準値を上回った。カラオケルームの浮遊粉じん濃度は客がタバコを吸うとすぐに基準値を超過した。従業員の呼気中CO濃度は勤務開始時に比べて終了時に増加している者がいた。従業員における受動喫煙の認識は非喫煙者に比べて喫煙者で低かった。