10月16日 J-CASTニュース
消費者金融大手の武富士が会社更生法適用を申請し、過払い金の返還額の大幅カットが避けられない状況になっている。これをきっかけに、「寝た子を起こす」形で、今後同業他社の利用者も返還請求を急ぐとみられ、業界は戦々恐々としている。消費者金融業界「冬の時代」はまだまだ続きそうだ。8月末時点で請求している人は約11万人武富士は、破綻から1週間後の2010年10月5、6日、東京と大阪で債権者説明会を開いた。利息制限法の上限(借入額に応じて15~20%)を超えて支払った利息(<過払い金)の返還を求める利用者やその代理人からは、返還額の大幅カットが避けられないことについて怨嗟の声が上がった。武富士の過払い金返還額は毎年1000億円前後で推移してきた。しかし、メーンバンクを持たなかったうえ、業績悪化に伴う格付け引き下げなどで市場からの資金調達も絶たれ、2009年末からは新規融資を事実上ストップ。利用者からの返済や不動産売却益を過払い金の返還に回すという自転車操業が続いていた。
このため、過払い金の返還を求めてきた利用者に対しても、個別に減額や返還延期を要請してきた経緯がある。債権者説明会に出席した利用者の一人は「武富士は返還額を半額に値切ったうえ、来年5月に返すと約束した直後に破綻した。法的処理は、過払い金を踏み倒すためとしか思えない」と憤る。武富士が返還しなくてはならない過払い金は1兆~2兆円。利息制限法と出資法の間の「グレーゾーン金利」で長く貸し出しを続けてきたため、返還額の負担も重い。それでも、8月末時点で請求している人は約11万人(約1700億円)。潜在的な返還対象者はその10倍の100万~200万人もいるという。過去に法的整理した貸金業者の弁済率がたった3%という事例もあり、武富士も更生手続きで「合法的」に過払い金の返還額を大幅カットし、一気に負担を軽くできる。今後、利用者が返還を受けるには、更生手続きにそって債権者として届け出る必要がある。
自分が返還請求できると気づいていない利用者も相当数にのぼるとみられ、武富士は債権者間の公平性を確保するため、テレビや新聞なども活用し、届け出を呼びかけるという。こうした武富士の動向に、同業他社は気が気でない。武富士と同じように多額の返還に苦しんできただけに、武富士破綻に伴い過払い金問題が改めてクローズアップされ、いままで返還請求できると気づいていなかった返還請求者が掘り起こされることになり、「寝た子を起こす」(ある消費者金融大手の幹部)と警戒しているのだ。2010年に入り、業界では「過払い金返還請求はピークを越えた」との楽観的な見方が広がっていたが、「武富士ショック」で各社の負担は再び跳ね上がりかねない。そうなれば、返還額をカットできる武富士が、過払い金を返し続ける他社に比べ、有利な立場になる。業界全体の潜在的な返還額は数十兆円に上るとの試算もあり、業界では「武富士ショックの次」を予想する声も出始めている。消費者金融業界への逆風はまだまだ続きそうだ。
武富士が破綻するというのは予想外だったような、債務整理という言葉が一般に浸透し、過払い金を返せと言ってくる人が大量に出てきたので当然と言えば当然だったような…いずれにしても貸金業会はこの不況の中、より一層ヤバイ状況にあるということに変わりありません。武富士のような大御所が破綻となると、連鎖倒産を招きかねないですよね。それだけ今のこの債務整理や過払い請求の、マーケットは活気に触れているということなんでしょうね。まぁ言われてみれば、何年にもわたって利息という名目で、本来借りていた額を大幅に超える返済を強いてきた貸金業者も悪いと思いますしね。しかし、グレーゾーンが廃止されると徒党を組んで襲いかかってきましたから、因果応報でしょうね。おいしい思いはそうは出来ないということです。これから立て直しを図ろうと躍起になっているようですが、一度だけでなく、何度も信頼を失墜しているだけに、万が一再建に成功したとしてもなかなか軌道に乗らないような気がします。