巻ぶりは、ブリを使った保存食で郷土料理のひとつです。
作り方はシンプルです。冬に獲れる脂ののった寒ぶりを三枚におろし、約2週間塩漬けした後、約2週間風乾します。
出来上がったものをセロファン紙で包み、それを藁で包んだ上で、縄でぐるぐる巻きにして軒先に吊します。
夏になる頃には熟成した巻ぶりが出来上がります。スライスして食べると、芳醇な香りとともに、塩味のきいたブリのうま味が口の中に拡がります。夏でも食欲を刺激してくれる美味しい郷土料理です。
昔は、家庭で作られていたそうですが、今でも作っている家はあるのでしょうか。ちょっと聞いたことがありません。
でも安心して下さい。衛生管理の行き届いた水産加工場で作られたものを、お店で買うことができます。
真空パックされたものを藁で巻き、さらに縄で巻いているので、昔ながらの風情を感じさせてくれます。軒先に吊すことはありませんが・・・・。
七尾市内の乾物屋さんで、軒先に吊した巻ぶりを発見しました。でも、お話を聞くと中身は入っていないそうです。残念!
軒先に吊した巻ぶり
藁と縄で巻いた状態
藁で包んだ真空パックの巻ぶり
真空パックから取りだした巻ぶり
スライスした巻ぶり