きっかけは、YouTubeの釣り動画でした。堤防から釣り上げた魚がニジカジカだとテロップが入っていて、そんな浅いところにもいるんだろうかと疑問に思いました。
ニジカジカを同定したのはずいぶん昔のことです。水深100m帯を底びき網で操業した漁獲物の中に混じっていたのを、精査して判断しました。
ニジカジカ
それで、比較的深いところに生息する魚だというイメージをもってしまいました。今回、改めて図鑑を調べてみると、水深50mくらいに生息すると書いてありました。
では、岸壁から釣れたのは何だったのでしょうか。もちろん、ニジカジカの可能性はありますが、見た目が似た種類にベロがいて、こちらは沿岸の岩礁域に生息すると書いてあります。
両種の違いは、前鰓蓋骨最上棘の形状です。棘の先端が2~4又になっていればニジカジカになります。
酷似しているので、パッと目で判断するのは結構難しそうです。YouTubeの動画はもしかすると、ベロだったのかもしれませんね。
ところで、市場でたまに見かけていたのは、本当にニジカジカだったのかと新たな疑問がわいてきました。もしかすると、ベロが混じっていたのではないでしょうか。正直自信がありません。
何事も思い込みは禁物です。今後は、ベロかどうかをチェックするようにしたいと反省しました。