マクサと聞いて天草(てんぐさ)だと分かる人は、それ程多くはないと思います。かくいう私も長い間知りませんでした。紅藻類の一種で、その姿は写真のとおりです。ちょっとわかりにくいですが、茶色がかった紫色をしています。
これを乾燥させて水洗いをするという工程を繰り返すと、色が抜けてくすんだ綿のようになります。
更に溶かして成形したものが、寒天になるわけです。成形方法によって、棒寒天や糸寒天、粉寒天に分かれます。寒天の材料はマクサのほかにオゴノリなども使われるようです。家庭でゼリーを作る時には、粉寒天を使うのが一般的なようです。ここでは棒寒天を紹介します。その名のとおり棒状で、穴だらけなので握るとクシャッとなります。
棒寒天
この棒寒天を煮溶かして、出汁・醤油・みりん・溶き卵を加えてから冷まして固めると「べろべろ」になります。実家では祭りの時の定番料理でした。私にとっては、懐かしい味です。
べろべろ