幻の貝?イタヤガイ | 能登のさかな

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能登は四季折々にいろんな魚が水揚げされます。お魚屋やさんではみられない魚も海辺や市場に行けば沢山みることができます。そんな魚たちを紹介していきたいと思います。

幻シリーズ第2弾?イタヤガイです。見た目はホタテガイに似ていますが、別の種類です。七尾湾に少ないながらも生息しています。時折、底びき網にかかるようで、たまに市場で見かけることがあります。


この貝は、昭和41~42年に石川県で大発生をしました。昭和42年(1967年)の石川県イタヤガイ漁獲量が26,017トンです。2012年の石川県全体の漁獲量が60,280トンであることを考えると、その大発生ぶりが想像できます。


実は、周期的に大発生を繰り返していたようで、20周期大発生説というのが都市伝説のように伝わっていました。ですから、昭和の終わりから平成のはじめにかけて、今年が大発生か!と期待しながら待っていたのですが、そのうちイタヤガイが話題にのぼることもなくなってしまいました。


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ホタテガイよりも小ぶりなので食べ応えはありませんが、貝柱はホタテガイに似た甘味があります。ですから、刺身にして食べるとまったりとした甘味が口の中にひろがります。小さいのでひとくちですが、飲み込むのが惜しくなります。


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贅沢な使い方としては、内臓も含めたバター焼きでしょうか。程よい弾力と甘味がバターの香りと相まって、イタヤガイの美味しさを強く主張してくれます。ラブラブ!


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