骨髄ドナーを支援する制度があります | 清瀬市議会議員  石川秀樹のブログ

骨髄ドナーを支援する制度があります

 水泳の池江選手が白血病であることを公表したニュースにはショックを受けました。同時に多くの人々が、骨髄ドナーを希望し登録が増加していることには心が温まりました。治療方法の進化で白血病も治る病気になってきました。しかしながら有力な治療方法のひとつである骨髄移植は、ドナーなくしては実現しない治療です。

 ドナー登録者数は累計で50万人近くに増えています。そして移植を希望する患者数約3000人の約95%に適合するドナーが見つかっています。しかしながら骨髄移植の件数は毎年その半分以下の1200人台で推移しています。

 ドナーは見つかったのに、移植がなかなか実現しない理由の一つに、ドナーの休業補償の問題があります。

 

 

 骨髄の移植手術には、平均して4日間の入院と、その前後に3~4回程度の通院が必要になります。ドナー登録は18歳~54歳と定められているので、働いている世代が大半です。最低7日間は仕事を休む必要がありますが、非正規雇用が増えているので、仕事を休むことで雇用が揺らぐ不安を感じる人もいるでしょう。

 そうした不安を解消するため、経済的に骨髄ドナーを支援する自治体が増えています。ドナー本人に日額2万円、事業所に日額1万円、それを7日間なので3万円×7日間=21万円を補償する制度です。清瀬市では一昨年に、骨髄バンクを支援する東京の会からの陳情が議会に出され、全会一致で採択、昨年度から制度化されています。

 ドナーのもう一つの不安は、移植による後遺症等の不安があります。つまり、移植手術は本当に安全なのか、移植後の後遺症などはないのかという不安ですが、これは、大丈夫です。

 じつは私自身ドナー登録していて、8年前に骨髄提供をしました。後遺症などのデータは完全に情報公開され、コーディネーターや医師との面談を重ねるうちに、何の不安もなく移植手術に臨むことができました。もちろん今も後遺症などなく、背中の腰骨に刺した針の穴の跡も消えています。

 患者さんにとってはドナーが見つかったときは生きる希望が湧き、それがドナー側の都合で取り消されたときは、突き落とされたような気持ちになるでしょう。1件でも多く、骨髄移植が行われるように、この骨髄ドナー支援事業を活用していただきたいと願います。

https://www.city.kiyose.lg.jp/s040/030/020/100/020/20180420160036.html