/春に強化する運動器はアキレス腱/

2月4日に立春を迎え、暦上では春に切り替わりましたがまだまだ寒い日が続きます。

春は肝臓を養生しましょうと紹介をしているが、

身体つくりも季節によって変化していく。

東洋医学では春は腱を強化する季節であり、中でもアキレス腱の強化が重要である。

アキレス腱んの役割は「瞬発力、ジャンプ力、スプリント、敏捷性」

これらの動きはアキレス腱がカギを握っている。

 

また、アキレス腱の故障は冬から春にかけてが多い。

ただしアキレス腱の強化を間違ってしまっては、

パフォーマンスの低下や故障に繋がっていく。

 

アキレス腱強化と聞いてどんなことを皆さんはイメージするだろうか。

「ふくらはぎを鍛える」

これをイメージする方が多いのではないかと考える。

 

 

新体操の選手は他競技の選手と違い足首の柔軟性はあったが、

アキレス腱が硬い選手が多かった。

これは競技特有の動きに関係があると感じる。

 

 

/新体操ルルべのフレクションとポイント動作/

 

ルルべの動作は、足首の背屈(フレクション)から底屈(ポイント)に向かう。

そうしなければエネルギーが前脛骨筋に蓄積せず、

ふくらはぎとアキレス腱が機能しない。

 

従来の新体操をみているとルルべ状態を足首の底屈をする際に、

背屈が入る選手が少ない。本来であればもっと高くルルべができるところを、

筋肉の連鎖が正しく行われないため、ポイントが低くなってしまう。

 

新体操のストレッチをみていてもそうだ。

長座前屈や開脚、前後開脚なども全て底屈状態で行う。

足首のポイント姿勢で静止し、綺麗に見せることが採点基準の一つにあるためであろう。

この発想を転換したら

人間の持っているパフォーマンスを最大限発揮できると感じた。

 

 

/ルルべの姿勢を高くする考え方/

運動はエネルギーの蓄積があって、エネルギーが放出される。

これらの繰り返しで運動が行われて行く為、

蓄積量が少なければ少ないほど、放出されるエネルギー量も少ない。

ルルベの場合だと、前脛骨筋にエネルギーが蓄積され、

ヒラメ筋でエネルギーを放出する。

そうすることでアキレス腱やハムストリング(半腱様筋)も連動して機能している。

ルルベの姿勢が高く保てるのはこの連鎖があるからだ。

 

だが、足首の柔軟性はあるが背屈動作が少ないため、腱反射が使えない。

そのため筋肉の連動性が逆になっている。

筋連鎖が正しく行われないため、足首の「グニャ」という感じがでてくる。

ポイントが最大限に取れない要因はここにあると感じる。

ただ柔軟性があっても武器にはならないということだ。

 

 

新体操の分野から見ると、ポイントの位置を大事にしなくてはならず、

その姿勢を維持できるよう練習する。

しかし、ポイントの位置をキープするにはフレクションがいかに取れるかが重要である。

 

 

/3つのストレッチで筋肉の連鎖を行えるようにしよう/

 

エネルギーを蓄積する前脛骨筋と、

そのエネルギーを放出するヒラメ筋のバランスと連鎖が微妙なため、

ハンムストリングの中の半腱様筋が使えていない。

 

その要因はこの2つにあると考えらえる。

①足首の柔軟性はあるが背屈動作が少ないため、腱反射が使えない

②そのため筋肉の連鎖が逆になってしまう

この2つがクリアされたら更にパフォーマンスが上がることが期待される。

 

 

【ルルベの動作トレver.1】必見

①体育座り

②両つま先を外側から持つ

③持っている両足を上に上げる

④上げた状態で10秒キープ

⑤キープせずに連続で20回繰り返す


 

 

【ルルベの動作トレver.2】必見

①体育座り

②両つま先を外側から持つ

③持っている両足を上に上げる

④上げた状態で開脚の状態で10秒キープ

⑤キープなしの状態で20回繰り返す


 

【ルルベの動作トレver.3】必見

①手を頭の後ろに組み和式トイレ座りになる

②片足(左右交互)に伸ばして10秒キープ

③キープ無しで20回繰り返す