今回は「冷え」と「むくみ」の関係を
ご紹介したいと思います。
◆「むくみ」とは?
むくみとは何らかの原因によって、皮膚または
皮下に水分が溜まった状態です。
血液中の水分が血管の外にしみ出した状態で、
「浮腫(ふしゅ)」ともいいます。
例えば、ふくらはぎを指で押さえて、
凹んだ状態がなかなか戻らない場合は、
正常な体重の5〜10%の水分が溜まって
いるといわれています。
通常の体重が50kgの方だと、体重は53〜55kg
に増えているということになります。
むくみは足、特にふくらはぎにみられ
これは水分が、重力によって体の下の方へ
溜まりやすくなるからです。
◆むくみの原因
【冷えによる体液循環の低下】
むくみの原因の一つに、体内の水分が
うまく排出できないということがあります。
冷えてくると筋肉が硬直し、血液やリンパ
の循環が悪くなります。
そうなると体の代謝は悪くなり、水分が
体内で滞留し、むくみにつながります。
また、冷えることで汗をかくことも減って
きます。
汗は体内の水分を外へ排出する役割を
持ちますが、汗をかかないと体内に水分が
溜まります。
循環が悪くなったり、排出されなかった
水分がむくみとなるのです。
【筋ポンプ作用の低下】
下半身の血流はふくらはぎの筋肉によって
心臓へ運ばれています。
その作用からふくらはぎは「第2の心臓」
と呼ばれています。
「第2の心臓」と呼ばれているのにもかかわらず、
ふくらはぎにはむくみが起こりやすいのです。
これは、寒さで体が縮こまったり、運動不足、
長時間同じ姿勢をとっていると、ふくらはぎ
がポンプ作用を行わないからです。
寒いと動くのが億劫になり、下半身の筋肉を
動かす機会が減ることで、筋力低下につながり
筋ポンプ作用が低下するのです。
◆むくみは不調のサイン
むくみは健康な人でも起こりますし、
加齢にともなうむくみや妊娠中も多く
みられます。
しかし、全身にむくみが生じた場合、
何か疾患が潜んでいる場合もあります。
代表的なものだと、心臓・肝臓・腎臓の
病気です。
【①心臓によるむくみ】
心臓は血液循環を調整しています。
心臓のポンプ作用が低下すると、全身へ
うまく血液を送れなくなり、血の巡りが
悪くなって体にむくみが生じます。
【②肝臓によるむくみ】
肝臓ではアルブミンというタンパク質が
作られます。
このアルブミンは血液中の水分を一定に
保つ役割があります。
肝臓の機能が低下するとアルブミンが
少なくなり、血液中の水分値が一定に
保たれず、むくみが現れます。
【③腎臓によるむくみ】
腎臓は体の水分を調整したり、老廃物を
排出する役割があります。
腎臓の機能が低下すると、体内の余分な
水分を排出できなくなり、余分な水分が
溜まって、それがむくみにつながります。
これらのケースは稀ですが、知識として
知っておくと良いかもしれません。
◆むくみ対策
【冷えないようにする】
シンプルですが、一番有効な対策です。
・なるべく足元を冷やさないように膝掛けや
暖かい靴下で暖をとりましょう。
・体全体を温める食べ物や飲み物なども
有効です。
・湯船につかるのも有効です。
入浴は温めるだけではなく、水圧による
マッサージ効果で筋肉をほぐしたり、
血流をアップさせたり、汗として老廃物を
排出してくれます。
普段はシャワーで済ませる方も、冬だけ
でも湯船につかるようにしましょう。
【適度な運動】
ふくらはぎは第2の心臓といわれています。
例えば、一駅歩く、階段を使うなどして
いつもより意識して足を使うようにしましょう。
歩く頻度を増やせない方は、つま先立ちで
動くなど、いつもよりふくらはぎに負荷を
かけるのも1つの方法です。
【石井整骨院のHP】