◆生理痛の原因
なぜ生理痛は起きるのでしょうか?
患者様に質問すると「わからない」
「母親もひどかったから遺伝?」
という答えが返ってきます。
生理痛がなぜ起きるのか、理屈がわかると
改善法もみえてきます。
①骨盤が正しい位置にない
子宮は骨盤のちょうど中央にハンモックの
ようにつるされている状態です。
この図は子宮の位置関係をわかりやすく
図示したものですが、中央に子宮があり
6方向から靭帯で支えられているのが
わかると思います。
本来、このようにお腹の中央にあるのが
正しいのですが、骨盤やその周辺が歪むと
子宮を支えているハンモックが捻られて
正しい位置にいることが難しくなります。
そのストレスが痛みになって出てきます。
②内臓の状態がよくない
子宮の位置を横から確認すると、
子宮の後方には直腸がぴったりと
くっついています。
便秘などになると、直腸は大きく膨らみますから、子宮は前方に押さえつけられてしまいます。
他の臓器にも同じ事がいえます。
腎臓は疲労すると最大10cmも下垂することが
知られていますが、そのほかの内臓も
疲労や体調不良で下垂(下に落ちる)します。
本来、子宮は体の中心で”ゆーら・ゆーら”と
ハンモックのようにゆったりしているはずなのに、上から”ぎゅー”と押さえつけられたら、
痛みも出ると想像がつきます。
③ホルモンバランスが整っていない
月経生理が起きるのに必要な要素の一つが
ホルモンバランスです。
生理痛と同時に頭痛が出る方がいますが、
そのタイプはホルモンバランスに問題が
あることが多いです。
月経そのものは卵巣にあるホルモンが
関係していますが、排卵などは下垂体
(脳の一部)が関係していますし、そのほかにも
女性ホルモンの生成には肝臓や副腎も
関係しています。
これは内臓の病気と不安になるかもしれませんが
病気ではありません。
ストレスで胃が痛い
↓
防御姿勢で自然と前かがみになる
↓
腰が前かがみになり、骨盤は後屈する
この状態になると、ぽっこりお腹は子宮や
卵巣に影響がありそうですし、首の負担は
頭痛の原因になって下垂体に影響しそうです。
このように体のゆがみが生じる事で、
女性ホルモンを出す内臓がストレスを
感じることで、ホルモンバランスが
少しずつ狂っていくのです。