産経新聞の記事が気になった。
「日本郵便、格安スマホ参入か!」

えぇ~郵便局さんが、ついにスマホ?言葉に出して言いそうになったくらい衝撃的だった。手紙は既に過去のものとなったか‥‥

日本郵便とはその名が示す通り、日本各地に郵便物を流通させる事を目的とし、1871年に立ち上げられた公社で、その正確さやスピード、セキュリティーの高さは世界に誇るものがある。(ヨーロッパなどでは未だに、郵便物が届かなかったり遅れたりするのは日常的)しかし、時代の流れと共に公社としての必要性が薄れ、2007年民営化された。民間企業と違う最大の利点は、日本全国どんな過疎地値にも支店があるという事だ。特に高齢者率の高い山村地域では、郵便局はなくてはならない存在だ。

スマホ事業はすでに飽和状態とされているが、本来は孤立しがちな高齢者にこそ必要なアイテムのにも関わらず、僻地部の高齢者には未だ浸透していない。ここに目をつけたというわけだ。格安で、尚かつ馴染みの郵便局さんがケアしてくれるのならば、高齢の方に対への最良のアプローチになることは言うまでもないだろう。

しかし、ほんのわずかに寂しさが残る。年々減少傾向にもある年賀状や暑中見舞いなどの手紙文化を牽引してきた日本郵便がスマホを扱うのは時代の流れと捉えるべきなのか。

人間は常に進化する生き物だ。一度、便利さに慣れてしまったら、引き返す事はできない。だからこそ、伝統や風習などは、固辞してでも守らなくてはいけないのかもしれない。スマホは便利だ。ならば、日本の里山文化を守る為の「道具」として使えない筈はない。せっかくなら、ふるさと小包などアットホームな商品を得意とする郵便局さんらしい、ほっこりするサービスなんかをやってほしいと思う。