TVのニュースを点けながら 今日の会議の資料に目を通していたところ リビアのカダフィ大佐 拘束のニュースが飛び込んできた。大佐が下水管から引きずり出され、銃口を向けられる悲惨なものだった。権力者の最後があまりにもあっけない幕引きに正直驚いた。まさに、平家物語冒頭にある「盛者必衰の理をあらわす」だ。

チュニジアから端を発したジャスミン革命は、エジプトなど他のアラブ諸国に広がり、長期独裁政権は次々と崩壊し、民主化を達成していったが、この流れを支援する各国の思惑について、報道されないのはやはり合点がいかない。

アフリカで最大の産油国リビアの民主化に便乗して、石油利権を得ようとする先進国の意図とが
見え見えなのに、そのことについて全く触れない報道の在り方に疑問を感じる人は少なくないはずだ。それを裏付けるように、 中国が早速 石油利権確保に動き出した

世界は、日々凄まじい速度で動いている。もはや、民主化の流れはとめることはできない。しかし、それは同時にローマ帝国の崩壊に見る、行き過ぎた民主化が辿る愚集政治のはじまりであることを忘れてはいけない。

国のかたちと国民の幸福、権力と平和、統治と個人の自由について語ろうとしないで、利益追求のみで民意に靡こうとする政党政治は、既に落日を迎えているのかもしれない。