恐竜の色がわかるようになったのは地道な努力によるもの(チャウンチャウ) | 石原教場

    昨日の記事で、昔は恐竜や古代生物の色がわからなかったので想像で色をつけていたという話を書きました。


    しかし、今から約12年ぐらい前、初めて恐竜の色が判明したという研究発表がされたのです。

     

    今回は、初めて全身の色がわかった恐竜と、その色がわかるまでのお話を書いていきます。

     

     

    ★世界で初めて色がわかった恐竜アンキオルニス

    アンキオルニスは中国遼寧省のジュラ紀後期(約1億5500万年前)の地層から発見された羽毛恐竜です。 

    頭部を含む全身を羽毛で覆われていて、全長は35~50cmとカラスほどの大きさだったそうです。

    この恐竜は200を超える保存状態の良い化石が発掘されており、その中では羽毛の繊維も残っているものがありました。

    そして、その羽毛化石の中からメラニン色素に関連したメラノソーム(色素を含む細胞内小器官)を発見し、2010年と2015年にアンキオルニスの全身の色について調査されました。

    その調査によって、アンキオルニスの全身の90% の色が特定されたそうです。


    その結果、アンキオルニスの体は全体的に黒~濃い灰色、前肢と後肢の翼は白と黒のしま模様があったことがわかりました。

    また、頬には赤い斑点があり、頭上には赤い飾り毛があったことが分かっています。

    なんとなく鶏みたいな恐竜ですね。

     

     

    では、この色がわかるキッカケになったメラノソームですが、これをどうやって調べると色がわかるのでしょうか?

     

    この調査を簡単にまとめると以下のような流れです。

     

    顕微鏡でメラノソームを詳しく調べる⇒現生の鳥類のメラノソームと比較⇒メラニン色素の形・大きさ・密度を多変量解析して色を特定していく

     

    という、とても地道な作業です。

     

    研究者のこの地道な作業によって、かつてはわからなかった古代生物の色がわかっています。

     

    もしかしたら、すべての恐竜の色がわかる日がくるかもしれませんね。

     

     

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