100m走、身長1m60㎝、と日常で使われることの多い、
長さの単位「m(メートル)」。
1mは100㎝で、国や職業によって101㎝や99㎝と変わったりはしませんね。
しかし、この1mという単位ができるまで、ヨーロッパでは長さの基準が変わることが多くありました。
なぜなら、昔のヨーロッパでは王様の足のつま先からかかとまでの長さが基準だったからです。
だから王様が変わると、その基準の長さは変わってしまい、その都度調整しなければいけなくなり、
物さしが必要な職業の人たちは大変でした。
そこで、職業ごとの長さの基準を作り、靴屋の基準、服屋の基準、大工の基準と職業ごとで長さの基準が違っていたのです。
でも、皆バラバラだと困ることが多いということで、
今から200年以上前のフランスで、世界中で使う事ができる長さのもとを作ろうという話し合いがされました。
そこで、いつまでたっても変わらない長さということで、
地球の長さを基準にしようとなり、
地球を一周する子午線の4千万分の1の長さを1mにしようと決まりました。
1mの長さが決められて、これをうつして作られた物さしを「メートル原器」といい、
暑さや寒さでのびたり縮んだりしない白金(プラチナ)で出来ています。
日本は1885年(明治18年)にメートル条約に加盟し、それと同時に、当時製作中であったメートル原器を注文し、
翌1890年(明治23年)にメートル原器およびその校正証明書が日本に到着しました。
この時の「メートル原器」は、関東大震災と第二次世界大戦の惨禍をくぐり抜け、
我が国の近代度量衡制度における歴史的、学術的価値が評価され、
2012年(平成24年)に重要文化財となりました。
参考書籍 小学館「学習まんが・ふしぎシリーズ 算数のふしぎ」
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