皆様おはようございます。
くろ江です。
今回は、前回に引き続き、昔のそろばん教育についての記事です。
第2回目は平安時代についてです。
平安時代には、まだ日本にそろばんはありません。
しかし、算木という計算をする為の道具がありました。
算木は木で出来た棒で,計算中に転げないように直方体になっていて、
6世紀~7世紀の推古天皇の時代に、中国から伝わってきたと言われています。
棒は2色あり,明るい色が正数,黒い色が負数ときめて,計算するための盤に配置します。
計算方法は、現代の筆算計算とほぼ同一の方法で、
数字によって棒の置き方が決まっていますが、詳しいことは後日改めて解説しますね。
算木なんて聞いたこともないという方もおおいでしょうが、
陰陽師は聞いたこがあるのではないでしょうか?
漫画や映画でよく題材にされますね。
算木の話が、何故陰陽師に?とお思いかもしれませんが、
陰陽師はこの算木をよく使いました。
平安時代の陰陽師の地位は現在の仕事にすると国家公務員で、
主な仕事は、
- 天文観測を行う。
- 観測の結果を考察して暦や時間の作成。
- 作成した暦や時間の結果を考察して吉凶を占う。
というものでした。
陰陽師が作る暦は「具注暦(ぐちゅうれき)」と呼ばれ、
日ごとの吉凶、運勢、禁忌、星座、季節の変動、といった情報が書き込まれていました。
当時はこの暦を元に、様々な行事の日時を占ったり決めたりしていたので、
かなり重要な仕事でした。
この暦や時間の作成に算木を使用して計算するのはもちろん、
占いにも算木を用いました。
江戸時代初期にかかれた奈良絵本『たまものまへ』には、算木で占いを行う陰陽師の画が描かれています。
この算木を用いた占いは現代でも行われており、
現代では計算道具としてよりも、占い道具として算木は使用されています。
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