山崎豊子が描く傑作愛憎劇!
デザイナー目指す女
3人の女弟子
彼女達を手玉に取る男…
ファッション界舞台に
愛、欲望、策略、嫉妬が渦巻く!
<Introduction>
原作:山崎豊子 『女の勲章』(新潮文庫刊)
『花のれん』で直木賞を受賞。
主なドラマ化作品に
『白い巨塔』、『華麗なる一族』、
『不毛地帯』、
映画化作品に『沈まぬ太陽』など多数。
本作では、
自身の出身地である大阪・船場を舞台に、
緻密な取材に基づき
黎明(れいめい)期の日本ファッション界を
重厚なタッチで描き出している。
<story.01>
大阪・船場の裕福な羅紗問屋の娘として
生まれた大庭式子(松嶋菜々子)は、
戦争で家族も家も失ってしまう。
焼け野原の中、
これからは洋服、婦人服の時代が来ると感じた
式子はミシンと共に立ち上がり、
洋裁教室を開く。
それから数年、
式子の洋裁教室は人気を呼び、
三人の弟子・倫子(ミムラ)、
かつ美(相武紗季)、
富枝(木南晴夏)と共に、
甲子園に服飾学校の設立に
乗り出そうとしていた。
そこに、
東大卒の美男子・八代銀四郎(玉木宏)が
現れ、自分を雇うよう迫る。
開校を目前に控えた式子の前に
関西デザイナー協会
会長・安田兼子(浅野ゆう子)が
立ちはだかり…。
様々な野望、欲望がうずまくなか、
式子を助けながら
次第に学校の主導権を握っていく銀四郎、
そして3人の弟子たち……
欲と策略の愛憎劇の幕が開こうとしていた。
<story.02>
成功への階段を上り始めた式子は、
大阪から、東京、そしてパリへと
ファッション業界を舞台に
羽ばたいていこうとしていた。
しかし一方で、
銀四郎(玉木宏)と関係を持つ
女弟子たち
(ミムラ、相武紗季、木南晴夏)への
嫉妬心で心身ともに疲弊していた。
そんな折、
銀四郎の恩師・大学教授の
白石(長塚京三)が、
式子の疲れた心に寄り添い
包み込む存在となっていき…。
ファッションデザイナーとして
成功への階段を上りゆく式子の未来に
待ち受けている運命とは…
<大庭式子 松嶋菜々子>
デザイナー/聖和服飾学院院長
大阪・船場の老舗羅紗問屋の娘として生まれ、
幼い頃から船場のしきたりと因習を守ることを
強いられた、典型的なお嬢さん育ち。
戦災で両親と船場の家を失った後は、
神戸・魚崎で、家の一室を開放して
洋裁教室を始める。
またたく間に人気を呼び、
甲子園に「聖和服飾学院」という
洋裁学校を開校することになり、
学校経営者・注目のデザイナーとして
成功への階段を上がり始める。
<八代銀四郎 玉木宏>
聖和服飾学院・理事
男物服地を扱う、八代商店の四男坊で、
昔ながらの大阪弁を流暢にこなす。
東京大学仏文科を卒業し、
一流企業に勤めるも、2年で辞めて、
実家の卸しを手伝うようになり、
式子の洋裁教室に出入りするようになる。
甲子園校の開校を機に
理事として経営に関わる。
自分の野心の実現のためには
手段を選ばない。
<津川倫子 ミムラ>
聖和服飾学院・講師
聖和服飾学院・甲子園校校長。
まだ小さな洋裁教室の頃から
式子の元で学んだ、式子を慕う弟子のひとり。
その腕を見込んだ式子に口説かれ、
聖和服飾学院の校長となる。
デザイナー志望の野心家。
<坪田かつ美 相武紗季>
聖和服飾学院・講師
所帯染みたところは微塵もなく、
ハイセンスで快活でありながら
同時に器用さを持っている。
しょっちゅう仕事に遅刻してきたり、
突然休んだり、
いささかだらしのないところもある。
自らのファッションセンス、デザインセンスを
信じているところがあり、
倫子や富枝を
内心馬鹿にしている節がある。
<大木富枝 木南晴夏>
聖和服飾学院・講師
実家は袋物屋。
マイペースで、どこかおっとりしている印象。
人の話の聞き役に回ることが多い。
だがその見た目や印象とは裏腹に、
実は誰よりも計算高く、食えない人物である。
もどかしいほど、のそっとしているが、
手先が細かく仕事は完ぺきにこなす。
<野本敬太 駿河太郎>
三和織物・社員
三和織物の社員。
武骨で頑丈だが心の温かさを持つ親切な男性。
倫子の恋人。
ファションショーへの協賛を得るための
三和織物の窓口として利用される。
馬鹿と名がつくほどの誠実な男。
<キヨ 江波杏子>
大庭家女中
大庭家の古くからの家付の女中。
両親の死後も式子の面倒をみる。
常に“嬢さん”(お嬢様の意)式子の心配をし、
応援している。
聖和服飾学院の立ち上げなど、
式子の成功には本当に喜んでいるが、
その裏で暗躍する、
銀四郎のことを良く思っていない。
<曾根英生 小澤征悦>
経和新聞・記者
新聞記者。
東大時代からの銀四郎の友人で、
白石教授の教え子。
冷静な眼差しを持ち、
銀四郎に翻弄されていく式子を
何かと気に掛ける。
<安田兼子 浅野ゆう子>
関西デザイナー協会会長
関西デザイナー協会の協会長を務める、
双葉洋裁学園長。
この道の大ベテランで
ファッション業界に君臨する女帝。
新進気鋭のデザイナーとして台頭してくる
式子のことを、心より憎み、
聖和の開校を妨げようとする。
<白石庸介 長塚京三>
フランス文学・大学教授
銀四郎の恩師。
東京大学文学部仏文学科の教授。
常にどこか陰りのある面差しを湛えており、
人との間に距離を置くようなところがある。
聖和服飾学院開校に当たり、
理事に名を貸して欲しいと
銀四郎に頼みこまれ、
それがきっかけとなり式子と出逢う。
<cast>
松嶋菜々子
玉木宏
ミムラ
相武紗季
木南晴夏
駿河太郎
江波杏子
小澤征悦
浅野ゆう子
長塚京三
<staff>
脚 本
浅野妙子
プロデュース
太田大、中山ケイ子(FCC)
演 出
西浦正記(FCC)
音 楽
得田真裕
制作協力
FCC
制作著作
フジテレビジョン