9/30(金)、東京国際フォーラムAホール オールナイトニッポン55周年記念「あの素晴らしい歌をもう一度コンサート2022」。

 

※12月25日J:COMによるコンサート放送終了後にこのブログを公開とします。(※J:COMは視聴できないのですが念のため)

 

 

昨年に引き続き、国際フォーラムでの懐かしい青春の歌の祭典に行ってまいりました。

 

東京駅から歩いて5分。

 

 

 

ニッポン放送がオールナイトニッポン50周年を記念し2018年から武道館などで行われ、オールナイトニッポンに縁ある、またはその世代を彩った様々なアーティストが出演されています。今回は55周年。

 

↓2021年のブログ内容は下記リンクに上がっております。

 

また2021年のダイジェスト映像はニッポン放送の公式You tubeチャンネルでも2本公開されています。

 

 

 

 

前回は推しの吉永涼(Ryo Yoshinaga)さんがバックコーラスで出演され、素晴らしいパフォーマンスをしてくださいました。上記の映像では往年のアーティストとのコラボが映し出され、おおっ!と驚愕でした。今回は出演されるのかな?と恐る恐る申し込みをしました。

 

2021年のコンサートの様子です(上記Youtubeより)

 
 

今年も司会進行の上柳昌彦さん・きたやまおさむさんに加え、豪華な出演メンバーが顔をお揃えました。

 

・イルカさん

・清水ミチコさん

・坂崎幸之助さん

・松山猛さん

・南こうせつさん

・森山良子さん

 

 
 
そしてステージは毎回大がかりで凝った造り。前回は「じんせい」という駅名の駅舎のセットでしたが、今回はラジオ収録スタジオっぽいですね。上柳さんの説明でオールナイトニッポンの放送を想定したラジオのオンエアスタジオを模したとのこと。凄いですね!

 

 

※ホールの中や今回のステージのセットの様子が「バックステージツアー」という動画で公開されています。

 

 

ターゲットとしては自分より年代が上の団塊の世代、つまりラジオでオールナイトニッポンを聴きながら自分の出したハガキが読まれるかと待ち構えていた時代です。ネットで配信、コメントは即時、という今とは大違いですね。でもその時その時の風情というものがある筈です。

 

<オープニング>「JOLF(ジェイ・オー・エル・エフ)!」とニッポン放送の符号と時報、お馴染みのオールナイトニッポンのテーマソングが流れていよいよ開演です。上柳さんときたやまさんの2人がまずトーク、その後今日の出演者全員がステージに。

 

・戦争を知らない子供たち(全員)

 

この世代の人たちが歌いまくった曲で開演。超豪華なメンバーが並びます。大きなスタジオ風の装飾、公開録音のイメージだそうです。ステージ真ん中にはDJ録音風みたいに向かい合ったデスク、その後ろにはコンソール室のような控えが作られていて本格的です。

 

<イルカさん>

トップはデニムのミニスカートがお似合い。いつまでも若い!そしてイメージが変わらない!活動55周年ということで流石です。「なごり雪」や2017年にリリースした人生を取り巻く様々イベントを歌った「人生フルコース」、CMで聴いたことのある「まあるいいのち」は ”みんなーおーなーじ いきているーかーらー” あ、この曲イルカさんのか!と今更納得です。自分が座っている客席は1階席真ん中の後ろ。演者さんも小指の爪ほどですが、後ろに大画面ビジョンがついていて助かります。

 

<清水ミチコさん>

清水さんはこの類のコンサートとしては異色の抜擢だと思いますが、この世代のアーティストとのコラボレーションや物まねによるエンタメでは秀逸です。グランドピアノでの弾き語り。色んなミュージシャンや俳優の物まねを織り交ぜながら歌う。加藤登紀子さんの「百万本のバラの花を」を例の誤振込事件に絡めた「百万円の札の束を」は笑いました。⇒これYoutubeで別会場でのステージが見れます 

 

 

また美輪明宏さんや矢野顕子さん、ユーミンと森山良子さんを混ぜた歌など色んなカバー(カバー?)を歌って会場を盛り上げました。

 

<森山良子さん①>

清水さんと森山良子さんが揃ってCMに出ているレディースアートネイチャーのノリでステージに出て来たり、森山良子さんが出演されていたNHK朝の連続テレビ小説「カムカムエブリバディ」に絡めアニー・ヒラカワ役の格好での出演、トランペットのゲストでジャズボーカルを披露されました。

 

<きたやまおさむさん講演>

休憩をはさんで第2部は恒例のきたやまおさむ先生の講演です。内容は「罪の意識」について、楽しめば楽しむほどそれでいいのか、と考えてしまうのが日本人のメンタリティー。献金・献身が事件となった今回の宗教問題を日本人の精神に合わせて解説する精神科医でもあるきたやま先生。この世は舞台であり、舞台には楽屋がある。いずれ楽屋に引っ込む。それまでの限界を楽しもうではないか! そんなトークだったかと思います。

 

 

<松山猛さん>

”松山猛”という名前が あのすばのHPに掲載されたと同時にこの人は誰?とwikiで調べました。松山さんはザ・フォーク・クルセダーズの元祖を作った「イムジン河」の作詞者だということです。wikiで予習した同じことをエピソードとして語られました。松山さんは京都出身で中学時代、近くの朝鮮学校の生徒との交流をしているうちに、朝鮮の生徒が歌っていたメロディに感銘を受け、それを日本語訳を付け数年後に「イムジン河」としてフォークルに紹介したそうです。”誰が祖国を二つに分けてしまったの” という悲しい表記。フォークルも「帰ってきたヨッパライ」が大ヒットしてさあ「イムジン河」のリリースという矢先に かの国に作詞者がいることがわかり発売中止になったといういきさつがあります。その後、2000年代に入り再リリースされ、多くの歌手がカバーするようになりました。隣国どうしが戦争している昨今、この曲が今日のコンサートの大きなテーマになると直感しました。

 

<松山猛さん・坂崎幸之助さん・きたやまおさむさん>

松山さんときたやまさんのトークの中、ここで坂崎幸之助さんが登場、当時作成された原曲である「イムジン河」を3人で歌いました。坂崎さんはTHE ALFEEの活動の傍ら、日本のフォーク界の語り部として長年ギター片手に活躍しているので、ここでの登場も納得です。2002年にフォークルのメンバーはしだのりひこ氏の代役で坂崎さんが参加したこともあるそうです。

 

 

<坂崎幸之助さん・きたやまおさむさん>

ここで高田蓮さんのバンドが登場。高田蓮さんは今回のコンサートの音楽監督をする傍ら、バンマスとして活躍されています。その中に吉永涼さんもコーラスで参加されているではないですか!昨年に続き2度目。Ryo Yoshinagaさんを合わせリアルでは今年はなかなかお眼にかかれず。舞台上では遠い姿でしたが妙に感激します。バックメンバーのクレジットがホームページになかった分、余計嬉しいですね。その高田蓮さんのバンドに乗せ「戦争は知らない」「悲しくてやりきれない」というフォークルの有名なナンバーが披露されました。このあたりだったかでしょうか、きたやまさんの ”加藤、帰ってこーい!”という加藤和彦氏を思っての叫びも思いが凄く伝わってきました。加藤和彦さんはフォークルやサディスティック・ミカ・バンドなどを結成して作曲家としても多数活躍した誰もが知る伝説のミュージシャン。2009年に旅立った後はきたやまさんと坂崎さんで偲ぶ会を開催したそうです。加藤さんがいたらと思うとーーーーー

 

<森山良子さん②>

さあ後半に入ってさらに盛り上がります。

先ほどのアニーヒラカワ役に続き、今度は本家 森山良子さんが登場。高田蓮さんバンドの演奏で「人生はカクテルレシピ」という今年9月に発売した新曲、アコギをバックにしんみりする「涙そうそう」、3曲目は曲名は聞き取れませんでしたがアコギに乗りながらドナ・ドナから始まり徐々にアップに変わるメドレー曲。スキャットとアコギの演奏のユニゾンがあったり、ボーカルとギターだけで会場を1つにする、さすがの森山さんです。前回はミュージカル風にパワフルなダンスもありましたが、今回のパフォーマンスも素晴らしかったです。とにかく元気ですね!

 

<南こうせつさん>

最後の大アーティストが登場です。

バイオリンとアンサンブルする「神田川」歌い続けて50年だそうです。すごい!「青春の傷み」はかぐや姫が2000年に再結成した時の曲、高田蓮さんバンドをバックにした「夜明けの風」は昨年も歌ったコロナ禍を題材に、夜明けが必ずやってくるという前向きな曲。力強いバラードです。

 

<エンディング>

最後のステージは、全員が集まって並んでいるところに 歌手の”クミコ”さんが遅れて合流、出演メンバーと親交を深めました。クミコさんもバンド時代にポプコンなど往年のシンガーとして名を馳せています。今年、最新バージョンとしてレコーディングされた「イムジン河」はクミコさんをはじめ、きたやまおさむさん・松山猛さん・イルカさん・坂崎幸之助さん・清水ミチコさん・南こうせつさん・森山良子さん・上柳昌彦さん等が参加されています。そのイムジン河製作実行委員会としてメンバーの多くが勢ぞろいしているわけです。ラスト前はその「イムジン河」をVn. Vc.や高田さんバンドを入れた大編成で大熱唱です。今回歌詞の4番はきたやま先生がが書き加えたそうです。

さあクライマックスは、お馴染みの「あの素晴らしい愛をもう一度」。会場内の大きな拍手と共に締めくくりです。

 

 

コンサートは大盛況の末、終了しました。Ryoさんのコーラス、透き通る高音がよく耳に響いてました。

 

RyoさんTwitterより

 

満席の会場は多くの感動に包まれていました。自分より少し年代の上の先輩たち。リアル世代の彼らには及ばないけれど知識としては持っていた音楽史を頭でだけ理解していた自分、その薀蓄がアーティストの皆さんを前にしてより実感が深まりました。実は「イムジン河」、自分は2000年代に再リリースされてから知ったのですが、この曲についてのいきさつもこれを機会に調べたりして。政治的意図は皆無なのですが、音楽史について少し詳しくなった気がします。

 

2002/3/21 CD再リリース版

 

イムジン河を歌った人の気持ちが全世界に伝わるときを望んで。

 

夜の東京駅

 

<追記>Youtubeにて2022のダイジェスト映像が公開されています。時代を飛び越え、音楽っていいですね!