繕い断つ人 | 幸せを、クロスステッチ

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暮らしの中に埋もれてしまいそうな小さな幸せを見つけては、ちくちくステッチするみたいに綴ります。

久しぶりに映画を観ました。


刺繍教室の先生が話題にしていらしたことと、舞台が神戸だということとで
観てみたいな~と思っていたのです。

あまり興味の無さそうな夫を誘って行ってきました。



『繕(つくろ)い断(た)つ人』




人気のコミックが原作で、中谷美紀さんが主演です。

私の好きな、片桐はいりさん(この人の出る映画は良い映画・・・という私の価値観べぇぇ)と余貴美子さんが共演というのも、期待が膨らみます。


ストーリーについてココで語るのは遠慮しておきますが・・・

映し出される風景、雰囲気、空気感は、神戸に生まれ育ったワタシにとっては、
懐かしいというのを通り越して「今そこにいる」ような感覚でした。


たとえば、

主人公の自宅を兼ねた洋裁店。

神戸のあちこちで見かける洋館の佇まいですが、実際は川西市にある旧平賀邸だそうです。

海を見下ろす高台の景色も、馴染みの風景です。


(画像はお借りしています)




相手役の三浦貴大さんが勤める大丸元町店の入口は、正面ではなく裏側?の方です。


(画像はお借りしました)




神戸のシンボルポートタワーと、後ろに六甲山系をのぞむハーバーランド。


(画像はお借りしました)



主人公行きつけのカフェは、OL時代に通った珈琲店と同じ雰囲気です。


(画像はお借りしました)




懐かしい老舗テーラーの佇まい。 
亡父が若い頃、元町の老舗洋裁店で背広を誂えていたのだそうです。
(店の名入りの木製ハンガーが、今も実家に残っています)


(画像はお借りしました)





黒木華さんが結婚式を挙げる洋館は、高校時代の通学電車(山陽電車)の窓から毎日眺めていた
塩屋の旧グッゲンハイム邸。


(画像はお借りしました)




そして、主人公の店に向かう人々が登ってくる急勾配の坂道。
急坂の後ろにはすぐに山があって、目の前の坂の下には海が広がっている。

ワタシの実家から駅に向かう道に瓜二つですが、
実際神戸には、こんな坂道があっちにもこっちにもあるのです。


(いしびん撮影)




懐かしいというよりも慣れ親しんだ風景にひたりながら、ひとつだけ感じた違和感。

それは、登場する人たちが全員、標準語だったことです。







それでも、

しみじみと、とても良質の映画を観た・・・という実感がありました。




とくに印象に残ったシーンがふたつ。

中谷美紀さんが、行きつけの珈琲店で、チーズケーキを大きなスプーンでホール食いするシーンが
何度かあるのですが、
ものすごく美味しそうに幸せそうに食べてて、お腹がグーグー鳴りっぱなしでした。

それと、黒木華さんの車椅子のウェディングドレスのシーン。
息を飲むほどに美しいのです。
ドレスに付いている襟が、そのストーリーとも相まって感動的に美しい!









帰りには、もちろんチーズケーキを買って帰りましたとも。

ホールのまま大きなスプーンですくって、はふぅ~~~んDASH!ってひとくちで食べるんだぁ~~~ビックリマーク





そして、

いま、ブログをアップするためにロケ地の写真を集めていて ふと気付きました。

この映画は、「神戸が舞台」なのではなくて、
神戸のもつ雰囲気、空気感が 映画の舞台として相応しかったのだな・・・と。

だから、関西弁:神戸弁ではなくて、標準語だったのですね。




また帰りたくなりました。